毒にも薬にもならないようなランキングを見たところで面白くない。

 というわけで私もやる。





第10位

SongBook復活!!!
ChorusDS復活!!!


 ネットワークオーディオの歴史を知る者にとっては間違いなく大ニュースである。
 しかし、SongBook HDはロクにアップデートされず相変わらず糞アプリに片足突っ込んだままだし、ChorusDSはLUMIN Appがあれば別に……





第9位

『新世紀エヴァンゲリオン NEON GENESIS EVANGELION』 BD化


【BDレビュー】第291回『新世紀エヴァンゲリオン TVシリーズ』
【BDレビュー】第292回『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』

 時に、西暦2015年。
 まだまだBD化されていない・BD化されるべき作品は残っているが、BDの幕引きを飾るに相応しい、遅れてきた真打となった感。
 BDとしてのクオリティにもおおむね満足。





第8位

B&W 800 D3 – new 800 diamond series


 まだ見たことも聴いたこともない……
 しかし、オーディオマニアとしての本能が決して無視してはいけないと叫んでいる。
 800シリーズには個人的に色々と思い入れもあるしね。





第7位

Netflixの日本上陸


UHD BDとNetflixと映像鑑賞の未来
Netflixを使ってみた

 間違いなく便利である。そして楽しい。ネットワークオーディオの価値を認めている身として、それを否定する気はさらさらない。
 しかし同時に、どれだけ便利になったところで、クオリティが担保されない限り、BDを完全に置き換えることはないとの確信も得た。





第6位

fidata 爆誕!


fidata HFAS1

 昨年のDELAに引き続き、今年はfidata。
 「サーバー」・「プレーヤー」・「コントロール」。全部揃ってネットワークオーディオなのである。どれか一つでも欠けてはいけない。
 その意味で、真にオーディオ機器と呼び得るサーバーの誕生は実に喜ばしい。





第5位

DTS:X 正式発表


 何、この……何?
 Dolby Atmosのソフトだってちっとも増えないし、オブジェクトベースシアターへの道は絶賛停滞中。





第4位

UHD BDのローンチ


UHD BDまであと少し!
UHD BDまであと少し……?

 え、もう出たんですか。
 そう……





第3位

TIDALとQobuzの胎動


TIDALがもたらすもの
Qobuzがハイレゾストリーミングを開始

 潮流は変わる。決して戻るまい。
 どうするローカルライブラリ文化。
 それ以上にどうする日本。





第2位

ESOTERIC N-05がOpenHomeを採用


【TIAS2015】国産ネットワークオーディオプレーヤー、おめでとう!

 メジャーな国内メーカーからまともなネットワークオーディオプレーヤーが登場する日をずっと待ち続けていた。長かった。本当に長かった。日本におけるネットワークオーディオプレーヤーの大いなる底上げが為される時がようやくやってきた。
 On-Device PlaylistにOpenHome。
 こうなってしまったからには、もう知らないでは済まされない。
 え、知らない?
 それは困った。
 でも全部書いてあるからご安心を。
 皆で上へ行くために、出し惜しみはしない。





第1位

Roonという魔法


【レビュー】Roon ― 音楽鑑賞の新たな可能性

 正直言って最初はうーん? と思わなくもなかったが、使えば使うほど、新たな可能性としての揺るぎない価値を痛感する。Roonは心から「万人にとって魅力的なソフト」と呼ぶに値する。ここまで素直に感心したのは久々である。

 ただ、タグの何たるかも理解せず、自力でまともに音源管理もライブラリ構築もやったことのないような輩が刹那的に「うひょー便利」と喜んでいるのではない。彼らでは、本当の意味でRoonの価値は理解できまい。
 「自分にとって理想のライブラリ」の構築のために血と汗と涙を流し、その果てに「快適な音楽再生」を存分に味わっている人間が、それを踏まえたうえでなお、新たな音楽鑑賞の可能性をRoonに認めているのである。その辺りをわかってほしい。

 RoonにはPCオーディオ対ネットワークオーディオという化石じみた対立の構図など最初から存在しない。あるのは「Roonというユーザー・エクスペリエンス」だけである。
 今後の発展の道筋は明示されてはいないものの、昨今の情勢を考えれば予測は容易い。考え得るアレやコレは、どれも音楽鑑賞の可能性を大きく広げるものだ。

 デジタルファイルを扱うオーディオの地平は日進月歩で切り開かれている。
 「コントロールアプリに表示されるアルバムアートが汚い!」、なんて次元の低いことをいつまでも叫んでいる場合ではない。





惜しくも選外

「ミュージックサーバー」の勃興


AURALiC ARIES MINI
aria music server
Amare Musica DIAMOND Music Server
Cocktail Audio X40 Music Server
Antipodes DX Music Server

 「ミュージックサーバー」とは海外において「ストレージ内蔵プレーヤー」を指すわりと大きな分類。海外を見ると気合いの入った製品がかなり出ており、「プレーヤー」の一大潮流になりそうである。日本にも色々と入ってきつつある。





番外編

はいはいハイレゾハイレゾ


 ハイレゾスピーカーにハイレゾヘッドホンにハイレゾイヤホンが跳梁跋扈。
 あんまり笑かすなよ

 でも、完全にそういうのが主流になってしまったなあ、と……
 私みたいに古い思想を抱えたまま、新しい時代に適応もできないような不器用な輩はもう滅びるしかないのかもしれない。
 ピロウズの「Fool on the Planet」と「ストレンジカメレオン」が耳に染みる。





 色々あるけど全部飲み干して、2016年も思いっきりオーディオビジュアルしよう。