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【BDレビュー】第291回『新世紀エヴァンゲリオン TVシリーズ』

公開日: : 最終更新日:2015/08/27 BD・ホームシアター関連, オーディオ・ビジュアル全般

20150825エヴァ02

画質:7
音質:8


映像:AVC
音声:リニアPCM 5.1ch 16bit


○画質
 オープニングが始まった瞬間、「買った甲斐があった」と確信する
 揺れ、ノイズ、ゴミ、傷、決してないわけではない。というより、普通に残っている。さすがにテレビシリーズ全話に対してジブリ作品のBD化のごとき執念をかけられたわけではないらしい。
 ただし、何物にも代えがたいダイレクト感が全編を貫く。DVDとの差は歴然であり、画のディテール、特に文字情報がかつてない迫真さで浮かび上がる。見える。読める。画面の揺れ、暗部撮影時のノイズ、入り込んだ埃まで含めて、本当に「作られたものそのまんま」を覗き込んでいるという感覚を味わえる。アナログ製作ゆえの粒状感も鑑賞の邪魔にはならず、きちんと質感として機能している。
 「製作由来」の諸々の問題をあるがままに見通せるので、これはこれで資料的価値があると言うべきか。
 純粋な画質的には90年代のテレビシリーズという大枠から逸脱するものではないが、BD化を待った甲斐は大いにあった。

 なお、16話の画質は著しく劣化している。
 マスターに何かあったな。
 仕方あるまい。

○見どころ
 執念を込められたありとあらゆるディテール


○音質
 オープニングが始まった瞬間、「買った甲斐があった」と確信する
 サウンドはDVD(サラウンド版)を基本としているようだが、非圧縮で収録された効果は大きく、残酷な天使のテーゼの聴こえ方もまるで違う。しかしテレビシリーズゆえの限界か、音のナローレンジさはいかんともしがたい。本当はもっともっと盛り上がってほしいシーンで、劇伴・効果音ともに頭打ち感が激しい。それでもDVDに比べるとだいぶ良く鳴ってはいる。
 要所要所ではしっかりサラウンドしているし、基本となるステレオの表現もしっかりしている。特に声の使い方の巧みさは新劇場版に繋がる。さすがに新劇場版ほどの卓抜した定位感と明瞭度まではないが、四方八方から声を浴びせられる経験はテレビシリーズにおいてもじゅうぶん味わえる。
 声そのものは超がつくほどよく通り、やかましい一歩手前の存在感を放っている。エヴァの音の主役は、やはり声のようだ。

○聴きどころ
 声
 瞬間、心、重ねて


○総評
 良い意味で期待を裏切ることもないが、おおむね期待通りのBD化。不満はない。少なくともDVDとは別物である。
 BOX自体もシンプルにまとまっていて好印象。

 それにしても、私も随分と年を取ってしまった……



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
OPPO BDP-103

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC

・音響(センターレス6.0ch)
Pioneer SC-LX85
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122
Dynaudio Audience52


Blu-ray BOXの中身

【BDレビュー】第292回『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に』

【BDレビュー】総まとめ

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Comment

  1. AP より:

    ブルーレイのレビューとても参考になりました。本当に有難うございます。
    16話はマスターネガを紛失してしまったそうなのでおそらく
    DVDからのアプコンだと思われます。
    ちなみにケースの擦り傷について賛否両論の意見も起きてますが
    管理人さんはケースについてはどう感じられましたか?

  2. sakakihajime より:

    16話はそんなこったろうと思ってました。

    ケースは無闇に豪華にされても置き場所に困りますし、よほどみすぼらしかったり構造がおかしかったりしない限りはあまり気にしません。
    パッケージメディアにおいては箱や付随するオマケよりも、純然たる画質音質が重要視されるべきだと考えます。

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