【BDレビュー】300回到達 & UHD BDローンチ記念。


 この記事における「シューテムアップ映画」とは、「銃撃そのものが作中で巨大な存在感を放っている映画」を指す。
 いわゆるドンパチが主役の映画でなくても、作中に印象的な銃撃があるのならそれだけでシューテムアップ映画と呼ぶに値する。というか、私が勝手に呼ぶ。

 めくるめく銃撃戦と大爆発。
 私は銃火こそ映画音響における最大の華であると思っている。着弾して爆発してしまえば同じだが、銃に関してはやはりビームやレーザーよりも火薬と実弾。
 一度でもマルチチャンネル・サラウンドで良く出来た銃撃戦を聴くと、人によってはもうそれが楽しくて楽しくて、もっと凄いものが聴きたくてたまらなくなってしまう。

 この記事ではそんなサラウンドジャンキーの飢えと渇きを癒すべく、銃撃戦の苛烈さに加えて、「音の良さ」という観点から、シューテムアップ映画のBDを10本、私の独断と偏見でランキングする。
 作品のランキングではなくBDのランキングなのだから、AV的な音質は当然考慮されるべきである。音のしょぼいガンアクションなど、炭酸の抜けたコーラのようなものだ。

 ホームシアターを作った!
 スピーカーをたくさん買ってサラウンドのシステムを作った!
 作ってよかったと心から思える映画が見たい!

 よし、ならばまずこの10本だ!



 というわけで、第10位から順に。
 見どころも併せて。









第10位 『プレデター』

 いたぞおおおおお! いたぞおおおおおおおお!





第9位 『人狼 JIN-ROH』

 MG42が生み出す壮絶なデスダンス。
 音の出来が素晴らしく、アニメだから云々などと言っている場合ではない。





第8位 『ヒート』

 白昼の市街地で繰り広げられる情け容赦ない銃撃戦。
 最初から最後まで極めて落ち着いたトーンを保ちつつも、銃撃戦そのものは背筋を凍らせる最上級の威力と壮絶さを見せる。





第7位 『デスペラード』

 個人技枠その1。
 銃弾一発一発の威力は最大級。
 頭のネジの吹き飛んだ連中が狂ったポージングで撃ちまくり、脳が焼き切れる銃声の嵐が悪漢どもを穴だらけにする。
 某漫画の某キャラの元ネタにもなっている。





第6位 『シューテム・アップ』

 個人技枠その2にして創意工大賞。
 いかに面白おかしく銃を撃つか。「銃撃戦」の地平を色んな意味で広げまくった、「シューテムアップ映画」の名をそのまま冠するに相応しい快作。
 あと、映画史上最もニンジンが活躍する作品でもある。





第5位 『リベリオン』

 個人技枠その3にしてスタイリッシュ大賞。
 もはや説明不要、ガン=カタを生み出した記念碑的作品。DVDの時点で良好だった音はBDでさらに磨きがかけられた。
 ガン=カタを見るならBDで見よう!





ここから先の作品は、本気で音が殺しにやって来る。
慈悲はない。






第4位 『男たちの挽歌Ⅱ』

 撃つ撃つ撃つ撃つ撃ちまくる。止まらない。
 銃撃と怒号をさらなる硝煙と爆炎で塗りつぶす喧噪の極致。
 明らかに火薬の量を間違えている。戦場でもないのにここまでやるのか。頭おかしい(褒め言葉)。
 まだドルビーデジタルさえ生まれていない時代の映画に、ここまでの音を載せるのか。これが制作者が作りたかった音なのか。頭おかしい(褒め言葉)。
 ちなみにカウボーイビバップの元ネタにもなっている。





第3位 『ローン・サバイバー』

 死にそう
 極限の音響構築。Dolby Atmos? DTS:X? そんなもんに現を抜かしている暇があるならまずコレを聴け! と言いたくなるほどの。
 神経が焼き切れる緊張と恐怖。
 他作品では「銃撃戦で最終的に主人公側が勝つ」のに対し、本作では「主人公側がどう頑張っても勝てない」という絶望的な状況にある。ひとかけらの希望も見いだせないまま、敵の銃撃は止まない。撃たれる。敵の銃撃が激しくなる。撃たれる。敵が機関銃を投入する。撃たれる。敵がRPGを投入する。撃たれる。そして崖から飛び降りる。





第2位 『プライベート・ライアン』

 死ぬ
 この作品以前と以後で映画音響の作り方そのものを根底から変えてしまった恐るべき作品。すなわち「面」の音響から「点と線」の音響へ。包み込まれる音響から串刺しにされる音響へ。カメラの動きに戦場の轟音がぴたりと追従し、逃げ場も切れ目も容赦もない。
 私のサラウンド・サウンド原体験の一つにして、移動感、包囲感、定位感、重厚感、威力、音数、マルチチャンネルの活用、すべてにおいて今なお基準点であり続ける。
 「ホームシアターがどんなもんか見ていってよ」と言ってうちに招いて冒頭の20分を見せて、トラウマを作ってしまった方々にはたいへん申し訳ないと思っている。





第1位 『ランボー 最後の戦場(エクステンデッド・カット)』

 死んだ
 恐ろしい。
 魂が焼き焦げる。
 もはや狂気しか感じない。
 見るのにかなりの覚悟と気合いと体力が要る。
 鑑賞後には汗をかいて疲れ切っているというありさま。
 しかし、すべてが終わった後で、「ホームシアターってすげえ」と心の底から思える、そんな作品である。





以下、惜しくも次点で選外になった作品。


『KICK-ASS』
 ヒットガール強すぎ。いいぞもっとやれ。


『スカーフェイス』
 貴様らのクソ弾でこの俺が死ぬか! あ!? まだ俺は立ってるぞ!


『第9地区』
 エビメカがかっこよすぎる。


『エクスペンダブルズ2』
 絵に描いたような夢の共演。もう少し音に工夫があれば。


『ノーカントリー』
 トリガーハッピーとは対極にある映画だが、一発の銃声の印象深さは史上最高級。



 さぁ、一緒に穴だらけになろうぜ!!



【BDレビュー】 総まとめ