外観編
音質・サーバー編
fidataのCDトランスポート機能を使ってみた
OPPO Sonica DAC 音質編
ここでいう「ミュージックサーバー」とは、ネットワークオーディオの三要素における「プレーヤー」と「サーバー」の機能を両方備える機器を指す。要は製品ジャンルの呼称。
で、この記事はfidata HFAS1-XS20を純粋なサーバーとしてではなく、「USB出力搭載ネットワークオーディオトランスポート」として使った際の評価となる。
まさにこういう場面で使うためにこそ導入したOPPO Sonica DACも本領発揮。
・再生環境(詳細)
fidata HFAS1-XS20
↓
OPPO Sonica DAC(ボリュームバイパス)
↓
Nmode X-PM7
Dynaudio Sapphire
比較対象として:
canarino Fils + JRiver Media Center 22(ASIO) → OPPO Sonica DAC
canarino Fils(サーバー) → LUMIN A1
fidata HFAS1-XS20(サーバー) → LUMIN A1
・音質所感
まず、canarino Fils × OPPO Sonica DACで聴く。
購入から一カ月近く通電して鳴らし続けてきたことで色々と馴染んだのか、「あれ、こんなに良かったっけ?」と思うくらいにいい音で鳴った。もとより卓越していた基本性能の高さはそのままに、透明感が増し、音場の見通しも良くなった。
コレだけ聴けば、音質的に満足できないなんてことはまずあるまい。それほどに満足度は高い。
続いて、fidata HFAS1-XS20 × OPPO Sonica DACで聴く。
間違いなくcanarino Filsとの組み合わせよりも音は良くなっている。が、その差はLUMIN A1を用いた純粋なサーバー勝負に比べるとだいぶ縮まっている。「プレーヤー」、すなわち再生機能は多種多様な再生ソフトを使用可能なオーディオ用PCの強みが最も発揮される部分であり、ここはcanarino Fils……というよりJRiver Media Centerが健闘した結果と言えるだろう。また、マザーボード直のLANとは違い、USBはJCAT USBカードFEMTOを使っており、その寄与も想像に難くない。
当然「他の再生ソフトではどうなんだ!」という声もあろうが、その辺はちょいと思うところがあるのでいずれ記事にしようと思う。
実際の音は、静寂感に優れ、音像が滲まず引き締まるという、HFAS1-XS20のサーバーの音の印象を継承する。音と音の間の彫りが深く、立体感が際立って聴こえる。左右への空間の広がりもcanarino Filsに比べて一枚上手。解像感はもちろんのこと音場の見通しが非常に良く、低音域、ベースラインやバスドラムの輪郭はcanarino FilsとLUMIN A1の組み合わせよりも明瞭で把握しやすい。
総じて、HFAS1-XS20とSonica DACの組み合わせは非常に相性が良いと感じた。
互いの長所があまり重複しないおかげで、巧い具合にそれぞれの美点が活きている。
優れた解像感と中低域のインパクトが合わさったSonica DACの旨い音はそのままに、相対的にそれなりだった音場の見通しの良さ/広がり、空間表現、静寂感といった要素も見事に改善/向上している。強調感が意識されることもほとんどなくなり、純粋に「音楽が生きている!」という喜ばしい印象になる。
HFAS1-XS20とSonica DACの組み合わせで合わせて80万ほど。
さすがにここまでくると、未だに差こそあれ、canarino FilsとLUMIN A1の組み合わせに対しても大きく劣る部分は見当たらなくなってくる。
サーバーとしても、ミュージックサーバーとしても、HFAS1-XS20の威力は相当だ。
【レビュー】fidata HFAS1-XS20
【レビュー】fidata HFAS1
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