*

【UHD BDレビュー】第17回『オペラ座の怪人』

『オペラ座の怪人』のUHD BD




画質:9 (画質はHD環境・BDと同じ土俵での暫定評価)
音質:15
(評価の詳細についてはこの記事を参照)

映像:HEVC
音声:リニアPCM 5.1ch 96kHz/24bit ドルビーTRUEHD 5.1ch 48kHz/24bitも収録



○画質
 Panasonic DMP-UB90とVictor DLA-X30でのダイナミックレンジ変換を経たうえで見る画は、白が飛ぶうえに色彩が抜け落ちるという、本来HDRに期待されるものとは正反対のものとなってしまった。白いドレスで舞台に立つシーンなどは特に厳しい。HDR非対応のディスプレイで見るぶんには、あくまでもSDRの領域内で稠密かつ完璧に仕上げられていたBDに比べると、明らかな劣化を感じると言わざるを得ない。
 「お前の画質設定がおかしいのだ」と言われるのかもしれないが、『X-MEN: アポカリプス』『レヴェナント』のように現状の設定で神がかった画を見せるタイトルも存在するため、それもいかがなものか。
 とはいえBDに比べて全体的にS/Nや情報量の向上も感じられ、白飛びが派手に発生する一方、高輝度方向に表現の幅が広がっていることも確かである。
 「完璧だったBDに比べて色彩の減退と白飛びが発生する」という印象は『パシフィック・リム』『ローン・サバイバー』で感じられたものと同様であり、むしろこれらのタイトルは、HDR対応ディスプレイで見ないとまったく真価を発揮できないという突き詰めた画作りがされているのかもしれない。

○見どころ
 オープニング
 マスカレード


○音質
 怒涛のリニアPCM 5.1ch 96kHz/24bit収録!
 ついでにドルビーTRUEHDも5.1ch 48kHz/24bitで収録!
(※BDはリニアPCM・ドルビーTRUEHDともに48kHz/16bit収録)
 ギャガの商品情報にはその手の記載がなく、お得意のドルビーTRUEHD 5.1ch Advanced 96K Upsampling収録もなしか、と思っていたら、なんとリニアPCMで96kHz/24bitを収録してくるとは。
 さすがギャガ。これ以上ないくらいに最高。いくら褒めても褒め足りない。
 UHD BD収録のドルビーTRUEHDの時点で、BD収録のドルビーTRUEHDから大きな改善があり、特に低域の解像感の向上が著しい。
 そしてリニアPCMになると、もはや素の状態の包囲感でさえUHD BD収録のドルビーTRUEHDにDolby Surroundを掛けた状態を凌駕する圧倒的な音が聴ける。
 リニアPCMは解像感・繊細さ・力強さのすべてを兼ね備えた、BDとは完全に別物という圧巻の仕上がり。ソロの歌唱パートなどは、音楽ものの作品として久々に鳥肌が立つほどの体験を味わった。
 そうなのである。オブジェクトオーディオがどうこう言う前に、こういうチャンネルベースでの本質的な音の良さこそ、真っ先に評価されるべきなのである。

○聴きどころ
 すべて


○総評
 「BDのクオリティ」という点で、ギャガはディズニーと並んで最も信頼に値するメーカーのひとつである。
 それはUHD BDにおいても変わらないということが、『オペラ座の怪人』によって証明された。画だけでなく、音においてすら歴然たる向上を実現したことには惜しみない称賛を送る。高いだけの価値は間違いなくある。
 画は……まぁ暫定評価だし、いずれあらためて評価せねばなるまい。



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
Panasonic DMP-UB90

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC

・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2



【Dolby Atmos/DTS:X】オブジェクトベースシアターへの道・まとめ

【UHD BDレビュー】総まとめ

【BDレビュー】総まとめ

【レビュー】 視た・聴いた・使った・紹介した機器のまとめ 【インプレッション】

スポンサーリンク


関連記事

no image

【BDレビュー】 第185回『インセプション』

ベスト高画質賞にインセプション それはない。 絶対にない。 思いがけず視聴記を書く気になっ

記事を読む

Roon 1.2の色々とRoon Bridge

 Roonが1.2になって色んな部分が変わり、色んな機能が追加されたが、普通に使うだけなら大して気に

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第216回『パルプ・フィクション』

なんだこのクソくだらない映画は……たまげたなぁ……(褒め言葉 画質:9 音質:9

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第93回『アニマトリックス』

画質:9 音質:8 映像はVC-1でビットレートは超変動型、30台後半にも乗る。 音声は

記事を読む

【BDレビュー】第253回『ロボコップ』 Remastered

画質:7 音質:9 映像:AVC 音声:DTS-HD Master Audio 5.1

記事を読む

【レビュー】Panasonic DMP-UB90

UHD BDプレーヤー Panasonic DMP-UB90を買った  4Kディスプレイもない

記事を読む

【ネットワークオーディオTips・実践編】 PCをサーバーとして使う/foobar2000 UPnP Server

 いまさらfoobar2000のDLの仕方から設定から何から書く必要はあるのか?  ……と思うとこ

記事を読む

【音源管理の精髄】 コントロールアプリ(iPad版)の紹介・2014年版 【ネットワークオーディオTips】

 前の紹介記事から既に2年近く経ったので、改めて紹介しようと思う。  脱落もあれば新顔もある。

記事を読む

【ネットワークオーディオTips】コントロールアプリの紹介 『mconnect player』

 いつまで経ってもアプリの検証が進まず、気が付いたら2015年になってしまった。  このままでは永

記事を読む

Roon Readyになりました

 いつものようにRoonのボスのEnno Vandermeer氏とやり取りするなかで 「いつも

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【Munich HIGH END 2017】記事まとめ

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【レビュー】SOULNOTE D-1 音質編

外観・運用編 ・再生環境(詳細) canarino

【Munich HIGH END 2017】SFORZATO / fidata in Munich

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Cocktail Audio CA-X50 【Roon Ready】

  Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら

【Munich HIGH END 2017】constellation audio LEO 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Roon Labs自身による“Nucleus” Roon Server

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Playback Designs Dream DAC MPD-8 / Transport MPT-8 【Roon?】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】DELAの進化は続く

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Mark Levinson No519 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】dCS Vivaldi One 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Ayre QX-8 / AX-8 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】MSB Technology The Reference DAC 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】AURALiC G Series 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

言の葉の穴・四周年

 三周年記事で地元ネタ全面解禁宣言をしてから1年。  主に私のや

【Munich HIGH END 2017】Dynaudio Special Forty

Dynaudio Special Forty https://y

【レビュー】SOULNOTE D-1 外観・運用編

 SOULNOTEのDACには、対応フォーマットのスペックを偏重する流

LUMIN U1がDSD256に対応

LUMINのネットワークトランスポート「U1」、11.2MHz DSD

【菅江真澄紀行文】『菅江真澄と歩く 二百年後の勝地臨毫 出羽国雄勝郡』が完成しました

小町ゆかりの地「真澄と歩く」出版プロジェクト - FAN AKITA

【御礼】ヘッドホン祭&北陸オーディオショウ(デジ研)・OTOTEN 2017が終了しました

春のヘッドホン祭2017 / 第2回北陸オーディオショウの「デジ研」に

【おしらせ】OTOTEN 2017に参加します

 久々だと思っていたら三週続けてのイベント参加です。 O

→もっと見る

PAGE TOP ↑