*

【UHD BDレビュー】第15回『レヴェナント: 蘇えりし者』 米国盤

公開日: : 最終更新日:2017/08/18 BD・ホームシアター関連, オーディオ・ビジュアル全般

【4K/HDR環境の導入に伴い、2016/11/30初出の記事を更新・追記】



uhd-bd%e3%83%ac%e3%83%b4%e3%82%a7%e3%83%8a%e3%83%b3%e3%83%88


画質:10 (HD環境・BDと同じ土俵での暫定評価:15☆)
音質:10
(評価の詳細についてはこの記事を参照)

映像:HEVC 3.4K/6.5K撮影・4Kマスター
音声:DTS-HD Master Audio 7.1ch


○画質
 終始、思わずため息が出る。 
 冒頭、鬱蒼とした森の中、木々の根元を流れる水が、滑らかな襞の上に僅かな木漏れ日を照り返すとともに、水底の地面を透かし見せる。もうその様を見るだけで度肝を抜かれ、本作が到達した画質の高みに恐れ入った。
 ぶれず、濁らず、最善の上に完璧を実現した珠玉の画である。
 シーンごとに使ったカメラに起因するであろう無視できない画質差もあるにはあるのだが、それでもなお総じて途方もなく高いレベルが維持されており、ケチの付け所がない。ぎりぎりの闇の中にあってさえ、解像感が落ちることはついになかった。そして作品全体を支配する薄暗く陰鬱なトーンの中でさえ隔絶した解像感が得られているのだから、稀に現れる青空と陽射しの下の克明さはもはや筆舌に尽くしがたい。
 なにより、雪国の住人にこの画は効く。

【4K/HDR環境での追記】
 圧倒的な「自然」
 解像感、情報量、稠密な階調、濃厚な色彩、HDRの精華たる闇夜の焚火や朝日に輝く雪融けの枝葉など、色々あるが、それらのすべてが、究極的に「自然」という印象に結実している。
 現時点で4K/HDRならではの「自然」という印象を最も高度に伝えるタイトルである。

○見どころ
 すべて


○音質
 効果音は常に映像の引き立て役に徹し、それ自体が前面に出しゃばるようなことはない。そのぶん緻密かつ巧妙に作られており、過酷な自然環境を濃密な音によって表現することに成功している。全編通じて「水」の音の使い方が印象的で、流れ落ちる滝の轟音から木々の枝から落ちる雪融けの雫に至るまで、迫力と繊細さが完璧に同居した実に見事なもの。
 音楽は効果音の延長的な使われ方がなされており、「劇伴だ! 聴け!」といった感覚はない。それでもマルチチャンネルを漏らさず使って猛烈な音圧を投げかけてくることも往々にしてあり、なおかつ非常に低域が充実しているため、聴き応えがないわけではまったくない。
 なお、メニュー画面ではソフト制作の時点で何かを間違ったとしか思えないほどに異様な轟音が鳴り響くため要注意。

○聴きどころ
 水の音


○総評
 画質においては間違いなく現時点における最高峰の一角。某所で有機ELで見た限り、HDRの効果も相当に大きい。
 一方でDolby Atmos未収録、66GB仕様など、現状の仕様は「完全版」とは言えない。
 20世紀FOXは『オデッセイ』で、通常版本編&DTS-HD Master Audio 7.1ch収録のUHD BDを出した後、あっという間にエクステンデッド版&Dolby Atmos収録のバージョンを出したという前科があるので、高価な日本盤は購入を見送った。
 そのうち本作も、Dolby Atmos収録&100GB仕様の完全版が出てくる気がしてならない。「最後の決め打ち映像メディア」であるはずのUHD BDでこんなことになるのは正直心外だが、致し方なし。



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
Panasonic DMP-UB90

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC
→LG OLED55BP6

・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2



【Dolby Atmos/DTS:X】オブジェクトベースシアターへの道・まとめ

【UHD BDレビュー】総まとめ

【BDレビュー】総まとめ

スポンサーリンク


関連記事

QNAP TS-119のアナログ電源を導入してみた

 システムまとめにも書いているが、現在私のシステムではサーバーとして600GのSSDを入れたQNAP

記事を読む

【祝?】『ダンケルク』がUHD BD化

Dunkirk 4K Blu-ray - Blu-ray.com will be availa

記事を読む

【ハイレゾ音源備忘録】 toe / For Long Tomorrow

・アーティスト / アルバムタイトル toe / For Long Tomorrow ・購入

記事を読む

【Roon & RoonReady】sMS-1000SQ Windows Edition & sMS-200 【Munich HIGH END 2016】

<HIGH END>SOtM、世界に先駆けたRoonServer「sMS-1000SQ Window

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第46回『プレステージ』

ミュータントの人とガン=カタの人が火花を散らす映画です。 ガン=カタの人はターミネーターの新シ

記事を読む

【UHD BDレビュー】第17回『オペラ座の怪人』

【4K/HDR環境の導入に伴い、2017/03/12初出の記事を更新・追記】 『オペラ

記事を読む

【ネットワークオーディオTips】コントロールアプリの紹介 『media:connect』(iPad版)

 いつまで経ってもアプリの検証が進まず、気が付いたら2015年になってしまった。  このままでは永

記事を読む

【音源管理の精髄】 「アルバムの曲順がおかしい」という問題について 【ネットワークオーディオTips】

【2017/11/15追記】  Twonky Serverはバージョン8.5からWAVのタグが

記事を読む

【Munich HIGH END 2017】AURALiC G Series 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。 Introduci

記事を読む

NetAudio vol.29で記事を執筆しました

 本日発売。  なんとも光栄なことに、2017年のネットオーディオシーンにおけるイチ押しを

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【祝】『グラディエーター』がUHD BD化

アカデミー5部門受賞「グラディエーター」5月9日4K Ultra HD

【祝】『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』がUHD BD化

Star Wars: Episode VIII - The Last

【レビュー】Black Ravioli BR.Pad / BR.Base 設置編→音質編

【2018/02/06初出の設置編に音質編を追加】  B

【地元探訪・神様セカンドライフ編】院内の怪猿・貞宗

 ここんとこ猿無双が続いているので。 77話「怪猿が征く」 7

HiVi 2018年3月号で記事を執筆しました【おまけつき】

 本日発売。 月刊HiVi 3月号 2/17発売 HiVi3

【BDレビュー】第356回『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』

https://www.youtube.com/watch

【BDレビュー】第355回『龍の歯医者』

 むしろコレが欲しかった。  特別版は高かった……

BenQの20万円を切る4K/HDRプロジェクター「HT2550」

20万円を切る4K/HDRプロジェクタ。ベンキュー「HT2550」は「

【UHD BDレビュー】第54回『ターミネーター2』 米国盤

【BDレビュー】第106回『ターミネーター2』

【UHD BDレビュー】第53回『ダンケルク』

画質:10 音質:限りなく15と同質な10 (評価の詳

【UHD BDレビュー】第52回『インターステラー』

【BDレビュー】第303回『インターステラー』

【UHD BDレビュー】第51回『インセプション』

【BDレビュー】第185回『インセプション』 画

【UHD BDレビュー】第50回『ダークナイト ライジング』

 祝・【UHD BDレビュー】もついに50回。

【UHD BDレビュー】第49回『ダークナイト』

【BDレビュー】第102回『ダークナイト』 【AV史

【UHD BDレビュー】第48回『バットマン ビギンズ』

【BDレビュー】第173回『バットマン ビギンズ』

JPLAYStreamerでfidata Music Appが使えるようになった

 fidata Music AppがバージョンアップしてJPLAYSt

ESOTERIC N-03T

エソテリック、初のネットワークオーディオトランスポート「N-03T」。

【ハイレゾ音源備忘録】すぎやまこういち・東京都交響楽団 / 交響組曲「ドラゴンクエストXI」過ぎ去りし時を求めて

なぜハイレゾ音源を買うのか ・アーティスト /

アイ・オー・データ Soundgenic ― ネットワークオーディオの呼び水となるか

アイ・オー、エントリー向けオーディオNAS「Soundgenic」。1

【レビュー】SOULNOTE A-2 続・音質編 ― 純正ボード「SSB-1」と純正ケーブル「SBC-1」

【レビュー】SOULNOTE A-2 導入・外観・運用編 【レビ

→もっと見る

PAGE TOP ↑