【レビュー】SOtM sMS-1000SQ Windows Edition 外観・仕様編
SOtM sMS-1000SQ Windows Editionは、つまるところオーディオ機器として突き詰められたWindows Server 2012 R2搭載PCである。
ゆえに、見た目や質感や雰囲気や出てくる音や価格が完全にオーディオ機器のそれだったとしても、運用そのものはまんまPCである。しかもサーバーOSなのでいろいろと勝手が違う。
音源ファイルを入れるだけなら、「ネットワーク」からそのまま突っ込めば済む。
転送速度もそれなりに早い。
繰り返しになるが、sMS-1000SQ Windows EditionはWindowsサーバーである。
そしてこのことが、他のいわゆる「USB出力搭載ネットワークオーディオトランスポート」との大きな違いとなっている。
すなわち、DoPではなくASIOが使えることで、USB DACの対応フォーマットを最大限活かすことが可能になる。
「リモートデスクトップ」からアクセスするのは少々面倒だが、初期設定の時くらいしかアクセスする機会がないので問題あるまい。
ここから先はSSが撮れていないことに後から気付いたので画像はない。
幸いにして逢瀬 AK4495S試作DACのAmanero Combo384のドライバはWindowsサーバーでも問題なくインストールできた。
ドライバのインストールに際してAudioPhileOptimizerのオンオフが必要になったりするのは正直面倒だが何とかなる。正直言ってAudioPhileOptimizerはブラックボックス感が凄まじくて操作はおっかなびっくりである。
ちなみにsMS-1000SQ Windows EditionはRoon Serverの他にJRiver Media Centerとfoobar2000が標準でインストールされている。JRemoteやMonkeyMote 4 foobar2000を使ってもいいし、あるいはJRiverのネットワーク機能とBubbleUPnP Serverを併用してOpenHomeのシステムとして使ってもいい。
目新しさからRoon Serverとしての用途に注目が集まるだろうし、私もそこの紹介を主とするが、Roonだけが華ではない。せっかくオーディオ機器として突き詰めたハードウェアを備えているのだから、あとはPCとしての特性を生かして好きなように使えばいいのである。
これにてsMS-1000SQ Windows Edition側での設定は終了。
というわけで、さっそくRoon Serverとして使ってみる。
iPadのRoon Remoteからアクセスする。
問題なくsMS-1000SQ Windows Editionが接続先に表れる。
音源の場所を指定してやって……(私が借りた試聴機では設定が済んでいた)
音源のインポートが完了。
sMS-1000SQのスペックが公表されていない関係で、はたしてRoon Serverとしての挙動はどうなのかという疑問は常にあったが、幸いにして及第点と言える。
そりゃi7を積んだデスクトップとは比べるべくもないが、少なくともTIDALの音源込みアルバム2000枚程度ではiPad Air2のRoon Remoteとの組み合わせでじゅうぶんスムーズに動いてくれた。
ASIOが使えるおかげで、DSD256まで対応する逢瀬DACを最大限活かせる。
OSがWindows Server 2012 R2かWindows 10かという違いを除けば、sMS-1000SQ Windows Editionの運用は基本的にcanarino filsを単体Roon Serverとして使った時と変わらない。
見た目や雰囲気は完全にオーディオ機器ながら、ドライバのインストールが必要なことなど、運用にあたってはPCをある程度使えることが前提となる。この点で「PCレス」を謳う他のミュージックサーバーとは性格が異なる。
もっとも、最初の設定さえ乗り切ってしまえば、あとは他の同種製品と同じように、必要に応じてネットワーク経由で音源ファイルを入れる以外にやることはない。そのため、日々の運用に関して言えば同種製品に比べて難解ということはない。
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