*

【BDレビュー】第339回『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』 【Dolby Atmos】

画質:11
音質:11
(評価の詳細についてはこの記事を参照)

映像:AVC
音声:Dolby Atmos トップスピーカーの活用:大 オブジェクト効果:中


○画質
 wikiによれば、「全編4K撮影およびポスプロ・フィニッシング」とのことで、実際の画もそのスペックに恥じない凄まじい切れ味を見せる。彩度を欲張らない色調に強烈なコントラストが合わさった非常に硬質な画である一方、高輝度方向にも低輝度方向にもダイナミックレンジは広く、白潰れ・黒潰れを起こしそうなぎりぎりの諧調の中にもしっかりとディテールや色味が残っている。私は邦画をあまり見ることがないので「邦画にしては」なんてことは言えないにしても、昨今の超高画質タイトル群と比べ得る立派な仕上がりであることは間違いない。
 が、良いシーンは実に素晴らしい画を見せるものの、総じて暗いシーンになると解像感が一気に減退し、さらにノイズまで現れる場合があるなど、完璧とは言い難い。色調といい、広大なコントラスト&ダイナミックレンジといい、BD版で暗部が荒れる様といい、『エクソダス:神と王』の画を思い出した。

○見どころ
 東京舟巡り


○音質
 wikiによれば「邦画初のドルビーアトモス音声上映」とのことで、BDにもきちんとDolby Atmos収録。素晴らしい。しかし、Dolby Atmosであることは良い音であることの証明にはならない
 で、実際の音はというと、劇場版二作目からの映画音響の質的変化を見事に反映した隙のない仕上がりとなっている。強烈な低音や容赦のない銃声などはアニメ劇場版の時代にはなかったもので(『AKIRA』のような突然変異はあったが)、音で認識される火砲の威力は時代の変化をじゅうぶんに感じさせるものだ。東京上空を我が物顔で飛び回るヘリの飛行音もまた、複数のスピーカーの活用を前提とした精密な移動感が実現されている。
 トップスピーカーは主としてヘリに関する音が徹底的に割り振られているほか、面白い試みとして「声」での活用がされている。具体的には、無線通信の音声など、「画面に直接の話者が映っていない」場合の声がトップスピーカーに割り振られており、独特の緊張感を醸成している。また、劇場版二作目そのまんまの「東京舟巡りをしつつキャラクターのダイアローグが流れる」場面において、二人の声は露骨に天井から降り注ぐようになっている。映像演出や劇伴とも相まって、非常に記憶に残るシーンと言える。
 これらのトップスピーカーへの声の割り当ては終始徹底されており、活用のレベルはイマイチ声で何がしたかったのか不明瞭な『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を上回る。

○聴きどころ
 東京舟巡り
 ヘリ全般


○総評
 画も音も素晴らしい。もっとも、『イノセンス』の前例があるので想定内とも言える。
 話は……実質的に劇場版二作目を実写で撮り直したってだけなんじゃ



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
Panasonic DMP-UB90

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC

・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2



【Dolby Atmos/DTS:X】オブジェクトベースシアターへの道・まとめ

【BDレビュー】総まとめ

【UHD BDレビュー】総まとめ

スポンサーリンク


関連記事

【音源管理の精髄】 コントロールアプリの重要性 【ネットワークオーディオTips】

 先の記事で、ネットワークオーディオの本質は『コントロール』にあり、スマホやタブレットの登場が、音楽

記事を読む

【レビュー】 BENCHMARK DAC2 HGC 音質編

 外観・機能編はコチラ。  内部のジャンパーを動かし、ゲインを落とした。  それでも、ボ

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第132回『D WARS』

これ…… 画質:7 音質:7 映像はAVC、音声はドルビーTRUEHDの16bi

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第92回『マトリックス』

先に結論。 HDDVDの焼き増しである。 ワーナー…… ちなみに、海外版輸入ながらPS

記事を読む

言の葉の穴 2014-2015

 あけましておめでとうございます。  昨年は当ブログにお越しいただきましてありがとうございました。

記事を読む

【レビュー】逢瀬 WATERFALL Power 400 外観編

【レビュー】逢瀬 AK4495S試作DAC 外観編  DACと一緒にパワーアンプもお借りした。

記事を読む

【Munich HIGH END 2017】Dynaudio Special Forty

Dynaudio Special Forty https://youtu.be/zJ9aE-C

記事を読む

ガルパン劇場版をDTS HEADPHONE:Xで聴く

【BDレビュー】第318回『ガールズ&パンツァー 劇場版』  ガルパン劇場版の音声はステレオ・

記事を読む

【ハイレゾ音源備忘録】大植英次・ミネソタ管弦楽団 / Respighi: Belkis, Regina di Saba, Ballata delle gnomidi & Pini di Roma

・アーティスト / アルバムタイトル Respighi: Belkis, Regina di Sa

記事を読む

【BDレビュー】第308回『セッション』

画質:8 音質:15 (評価の詳細についてはこの記事を参照) 映像:AVC 音声:DTS

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【レビュー】SOULNOTE D-1 音質編

外観・運用編 ・再生環境(詳細) canarino

【Munich HIGH END 2017】SFORZATO / fidata in Munich

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Cocktail Audio CA-X50 【Roon Ready】

  Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら

【Munich HIGH END 2017】constellation audio LEO 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Roon Labs自身による“Nucleus” Roon Server

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Playback Designs Dream DAC MPD-8 / Transport MPT-8 【Roon?】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】DELAの進化は続く

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Mark Levinson No519 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】dCS Vivaldi One 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】Ayre QX-8 / AX-8 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】MSB Technology The Reference DAC 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

【Munich HIGH END 2017】AURALiC G Series 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。

言の葉の穴・四周年

 三周年記事で地元ネタ全面解禁宣言をしてから1年。  主に私のや

【Munich HIGH END 2017】Dynaudio Special Forty

Dynaudio Special Forty https://y

【レビュー】SOULNOTE D-1 外観・運用編

 SOULNOTEのDACには、対応フォーマットのスペックを偏重する流

LUMIN U1がDSD256に対応

LUMINのネットワークトランスポート「U1」、11.2MHz DSD

【菅江真澄紀行文】『菅江真澄と歩く 二百年後の勝地臨毫 出羽国雄勝郡』が完成しました

小町ゆかりの地「真澄と歩く」出版プロジェクト - FAN AKITA

【御礼】ヘッドホン祭&北陸オーディオショウ(デジ研)・OTOTEN 2017が終了しました

春のヘッドホン祭2017 / 第2回北陸オーディオショウの「デジ研」に

【おしらせ】OTOTEN 2017に参加します

 久々だと思っていたら三週続けてのイベント参加です。 O

【おしらせ】春のヘッドホン祭2017 / 第2回北陸オーディオショウの「デジ研」に参加します

 久々のイベント参加になります。 春のヘッドホン祭201

→もっと見る

PAGE TOP ↑