*

【BDレビュー】第293回『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 【Dolby Atmos】

公開日: : 最終更新日:2016/09/25 BD・ホームシアター関連, オーディオ・ビジュアル全般

BDマッドマックス

画質:13
音質:13


映像:AVC
音声:Dolby Atmos


○画質
 全体的な傾向としてはポストHD時代の高解像な画。
 そして最近ではめっきり見なくなった、ポストエフェクトとしての粒状感が付加されている。おかげで、ただでさえみなぎる情報量にさらなる感覚的なブーストがかかり、全編通じて異様な高揚感が漂う。夜や闇の中にあっても解像感は落ちず、常時焼け付くような切れ味が維持される。粒状感が付加されるとは言っても、一昔前の、例えば『300』のように露骨かつ過激な粒状感ではなく、もっと繊細なもの。そのため、夜の闇や砂漠を覆う青空がノイジーに転ぶことはない。
 強靭なコントラストが全編を貫き、特に明方向のダイナミックレンジが広い。太陽の照り付ける砂漠、錆と煤に塗れた金属の光沢、迸る爆炎と火花。あらゆるものがダイナミックレンジの不足に伴う諧調の破綻をきたすことなく、迫真のディテールを見せ付ける。
 ちなみに映画館では気付かなかったが、明らかにそもそもの解像度が落ちるカットが1つ(もしくは2つ)あった。撮影した素材を失くしたか何かなのだろうか。

○見どころ
 鉄と血と火


○音質
 Dolby Atmosの再生環境がないため、コンパチのドルビーTRUEHD 7.1chで視聴。
 もともとDolby Atmos上映の劇場で見たが、あまりその効果を感じられなかった作品ではある。本質的な音響の良し悪しはDolby Atmos云々とは関係ない。良いものは良いのである。
 本作の音は良い。すこぶる良い。おおよそアクション映画に求められる音響要素のすべてが詰まっている。
 容赦のない殴打、銃撃、爆発、そして血沸き肉踊る劇伴。7.1chを存分に活用して音が跳ね回る。申し分のない迫力が持続し、映像の力と相まって息をするのを忘れてしまう。アトモス再生ではこの怒号に加えて精密さが加わるということか。既に十分な気もするが。
 映像同様、本作の音も非常にメリハリの付いた、ダイナミックレンジの広いものだ。何でもかんでも「でかい音」にするのではなく、作中における音の振幅が非常に大きい。ダイアローグなどは少々音量が小さいとさえ思えるほどだが、銃撃や爆発など、本来大きくあるべき音はその通りの威力を軽々と吐き出す。登場人物の声の中でマックスのそれだけ妙な存在感と重みを持っているのも、狙ってやったことなのだろう。

【追記】
 Pioneer SC-LX59とECLIPSE TD307MK2Aの導入に伴いDolby Atmosで聴いた。
 参照:Dolby Atmosのソフトを片っ端から聴く

○聴きどころ
 エンジンが唸るあらゆる場面
 ドーフ・ワゴン


○総評
 UHD BD対応機が発表され、いよいよBDは最末期となった。
 そんなBDの有終の美を飾るに相応しい花道……もとい、怒りのデス・ロード。画も音も最高の盛り上がりで魅せる。
 みんなで買ってLet’s Go Insane.


○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
Panasonic DMP-UB90

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC

・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2



【Dolby Atmos/DTS:X】オブジェクトベースシアターへの道・まとめ

【BDレビュー】総まとめ

【UHD BDレビュー】総まとめ

スポンサーリンク


関連記事

【ハイレゾ音源備忘録】 Yes / Going For The One

・アーティスト / アルバムタイトル Yes / Going For The One ・購入

記事を読む

4年以上前のノートPCでRoon Remoteは快適に使えるか?

 公式によるRoonの推奨環境は以下のとおり。 Recommended Hardware In

記事を読む

ネットワークオーディオのコントロールアプリに高解像度のアルバムアートを表示する、そこに到る長い道のり

※2015/09/12追記※ この記事は私が呼ぶところの「トンキー病」との出会いについて書いた

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第93回『アニマトリックス』

画質:9 音質:8 映像はVC-1でビットレートは超変動型、30台後半にも乗る。 音声は

記事を読む

【CES2016】UHD BDは飛び立てるか ハード編

 そりゃ勿論、飛び立ってほしいと死ぬほど願っている。  が、それはそれとして。

記事を読む

【イベントレポート】ネットワークオーディオ実践セミナー・サウンドシティ

【ネットワークオーディオで実現する快適な音楽鑑賞空間の構築】全国横断実践セミナー  7月4日と

記事を読む

【BDレビュー】第295回『アラジン』

 私の中でディズニーと言えば、眠れる森の美女とロビンフッドとアラジンだった。  向こうじゃとっ

記事を読む

言の葉の穴・三周年

 もう三年も経ったのか。  我ながらよく続いているものだと思わなくもない。  そして、結局三

記事を読む

【ハイレゾ音源備忘録】fox capture plan / BUTTERFLY

・アーティスト / アルバムタイトル fox capture plan / UNDER

記事を読む

【BDレビュー】第255回『機動戦士ガンダム』

 待っていた人は多いはずだ。  「我々は3年待ったのだ」どころではない。BDの始動から7年半も待っ

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【UHD BDレビュー】第18回『シン・ゴジラ』

【考察】シン・ゴジラとヤマタノオロチ、そして現代のスサノオ神話

PS3の出荷(近日)完了に寄せて

PS3本体の出荷が近日終了 - GameSpark  私のP

【Roon Ready】CHORD Poly

 CHORD Mojoに接続して使う、Roon Readyの「ポータブ

【UHD BDレビュー】第17回『オペラ座の怪人』

『オペラ座の怪人』のUHD BD 画質:9 (画質は

LUMIN is NOW Roon Ready! そしてMQAとSpotifyにも対応予定

LUMIN STREAMING SERVICES  ほんとに

【レビューまとめ】fidata HFAS1-XS20 ― 専用機であるということ

外観編 音質・サーバー編 音質・ミュージックサーバー編

【レビュー】fidata HFAS1-XS20 × OPPO Sonica DAC 音質・ミュージックサーバー編

外観編 音質・サーバー編 fidataのCDトランスポート

【Roon Ready】dCSのNetwork Bridge

dCS、RoonReady対応のネットワークトランスポート「Netwo

fidataのCDトランスポート機能を使ってみた

fidata公式サイト USB接続光学ドライブにセットしたCDを

Roon 1.3 (Build 208)とTIDAL Masters

TIDAL MASTERS with MQA  RoonのB

デジファイ No.25で記事を執筆しました

DigiFi(デジファイ)No.25 3月2日(木)発売【特別付録】ハ

Raspberry Piとワンボードオーディオ・コンソーシアム

Raspberry Piで音楽再生、「ワンボードオーディオ」共通規格化

【レビュー】fidata HFAS1-XS20 音質・サーバー編

外観編 音質・ミュージックサーバー編  まずは、純粋な

【ハイレゾ音源備忘録】John Mayer / Continuum

・アーティスト / アルバムタイトル John Maye

【ハイレゾ音源備忘録】John Mayer / The Search for Everything – Wave Two

・アーティスト / アルバムタイトル John Maye

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』がUHD BDでリリースされなかった……

スター・ウォーズ最新作『ローグ・ワン』4月28日にBD発売。プレミアム

「FAN AKITA」のプロジェクトが終了しました

クラウドファンディングサービス「FAN AKITA」でプロジェクトを実

【レビュー】fidata HFAS1-XS20 外観編

fidata HFAS1-XS20 - 言の葉の穴  もっと

【菅江真澄紀行文・本編紹介】第十章「羽後に群立つ神杉の座所」

クラウドファンディングサービス「FAN AKITA」でプロジェクトを実

DLNA解散

DLNA解散。13年で40億台の音・映像のホームネットワーク相互接続を

→もっと見る

PAGE TOP ↑