外観編
音質・ミュージックサーバー編
まずは、純粋なサーバーとしての音を聴く。
・再生環境(詳細)
fidata HFAS1-XS20
↓
JS PC Audio NH100(ギガビット仕様)
↓
LUMIN A1
↓
Nmode X-PM7
Dynaudio Sapphire
・音質所感
比較対象は同じハブに繋いだcanarino Fils。
毎度おなじみ「Corrinne May / Safe in a Crazy World / Angel in Disguise」を聴くと、滲みの低減が顕著に感じられる。空間の広がりも一回り大きくなったようだ。
「Tingvall Trio / Beat / Pa Andra Sidan」・「Fire Bomber / Ultra Fire!! / Dynamite Explosion」・「The Winery Dogs / Elevate」などを通じて、ドラムの存在感や威力が増しており、全体的にエネルギーに満ちている印象を受けた。一方で前述の通り滲みは減っており、音像が膨らむことはない。俊敏かつ筋肉質なイメージである。
「Jim Croce / Photographs & Memories: His Greatest Hits / I Got a Name」・「Roy Hargrove / Earfood / Strasbourg/St. Denis」では低音の沈み込みが深くなっている様が聴ける。量感を増やす方向ではなく、「深く沈める」ことで低音域の存在感が増している。上のエネルギー感の増大も含めて、筐体の強化のおかげだろうか。
無印fidataのHFAS1-S10の美点であった卓越した情報量はさらに極まった。空間に浸透する響きの豊かさは素直に素晴らしく、「KOKIA / Where To Go My Love? / 愛はこだまする」なんかを聴くと昇天する。寝る。
音像に滲みがなく、膨張せず、強調感皆無、それでいて響きが豊かなため、とにかく聴いていてキツさがない。音作りがアレなアニソンの類や「Jimi Hendrix / Electronic Ladyland / All Along the Watchtower」なんかのギャリギャリしたロックも実に滑らか。
しかし、この「滑らか」は「音が大人しい」ことにあらず。余計な要素を徹底的に透明にしていった結果、楽曲本来の姿が立ち現れたのだという説得力がある。
総じてHFAS1-S10の長所をさらに伸ばし、副作用なくエネルギー感を充実させるという全方位的な改善を感じる。むしろ、プレーヤー・アンプ・スピーカーを固定した状態で、私の部屋における今までで最高の音を聴くことができた。
canarino Fils(サーバーとして使用)は……さすがにfidataに勝てると思っていたわけではないが、想像以上に大きな差を見せ付けられてしまった。やはり専用機は尊い。ま、3倍の価格差だし仕方ないね。
【レビュー】fidata HFAS1-XS20
【レビュー】fidata HFAS1
【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】
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【レビュー】fidata HFAS1-XS20 音質・サーバー編
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