【BDレビュー】第356回『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』
画質:15
音質:15
(評価の詳細についてはこの記事を参照)
映像:AVC
音声:DTS-HD Master Audio 5.1ch/16bit
○画質
ああもう眼福。ひたすら眼福。
監督独自の絵画世界が終始究極的な解像感で描かれ、細やかなディテールの立ち方は半端ではない。キャラクターをはじめ2D作画の描線は極めて細くシャープであり、それが背景との一体感を高めている。そのせいでまれにジャギーが意識されることもあったが、これはもはや1080Pという解像度の限界と捉えるべきだろう。
繊細かつ仄かな光の表現が多用されており、下手をすればバンディングの餌場になりそうなものだが、グラデーションの破綻が意識されることはついぞなかった。
究極的な解像感が全編持続しバンディングもなし。文句なしの15点満点。
○見どころ
はじめてコートを着て海に潜る
○音質
「映像音響としての質」以前に、本作の音はオーディオ的な意味で純粋に「高音質」である。ダイアローグの質感はもちろんのこと、見事なマルチチャンネルミックスが施された音楽の立体感は特筆すべきものがある。
映像音響としての完成度も極めて高い。まさに絵本をそのまま切り取ったかのような映像の中で、完璧な移動感・定位感・包囲感が実現されている。さらに、荒れ狂う波や暗雲を裂く雷鳴といったシーンではサブウーファーを轟然と活用する荒々しさも見せ、静寂と怒涛のダイナミックレンジも心を震わせるレベルにある。
エンディングで流れるふたつの歌も本当に素晴らしい。さっそくTIDALでサントラ見つけてブックマークしたぞ。
○聴きどころ
すべて
○総評
2D主体のアニメーション映画としての完成度の高さ、画質音質の素晴らしさは『千と千尋の神隠し』や『かぐや姫の物語』と肩を並べている。
「アニメーション」という表現技法に思い入れのある人すべてに見てほしい大傑作。
○再生環境(詳細はコチラ)
・ソース
Panasonic DMP-UB90
・映像
LG OLED55B6P
・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59(AVプリとして使用)
SOULNOTE A-2(フロント)
Nmode X-PW1 ×4(フロント以外の全チャンネル)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2(サブウーファー)
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