日本未上陸のネットワークオーディオ関連機器をなんとなく紹介するシリーズ。

Nimitra Computer Audio Server


 ファンダメンタルなWindowsの音質改善ソフトとしてごく一部で有名なFidelizerによる、PCベースのミュージックサーバー。ストレージは非搭載なのでUSBドライブかNASが別途必要。

 そもそもなんでソフト屋であるFidelizerがハードをリリースしたかについては、企画意図が次のように語られている。

I also learned there are a lot of customers who have no background about computer at all but they want to enjoy the music with modern technology at good qualities without digital glare from computer audio.

“I need to build ones they can enjoy without learning about computer”
– That’s what I thought before planning music server project in 2015.


 この辺の事情は万国共通なのだなあ……
 いやはやほんとに難しい問題である。


 で、このNimitra……ニミトラ? がどんなものなのかは物凄くわかりやすい。
 JPLAYAsset UPnPRoonとHQPlayerである。以上。

 要は厳選されたソフトがセットアップ済み、なおかつはじめからFidelizerでオーディオ用に最適化されたWindows PCであり、Nimitraの中にはcanarino filsと同じ血が流れていると言っていい。
 似たような製品としてはSOtM sMS-1000SQ WEがあるが、さすがにそこまでの気合いは入っていない。
 ソフトウェアパワーで何でもやったるぜ! という意味ではexaSound PlayPointにも近い。ストレージ非搭載だし。


 Nimitraの使い方は「Music Server」・「Library Server」・「Network Player」の三つが用意されているが、これらはつまり、

Music Server:JPLAYStreamer & Asset UPnP もしくは Roon Server
Library Server:Asset UPnP
Network Player:JPLAYStreamer もしくは RoonBridge もしくは HQPlayer NAA

 である。
 コントロールにはKinsky/Kazoo/BubbleUPnPが推奨されている。
 まぁ、いつものメンツである。
 それぞれの正体がわかっていれば別にどうということはない。


 CPUはCeleron J1900でメモリは4GB。Roon Serverとして使うことを考えればちょっと不安だがどうだろう。
 ケースのデザインはオーディオ機器らしさがあって素敵。もちろんファンレス。
 ちなみにお値段は1395ドル。


 この手の「要するにPCだけどPCに詳しくない人のために色々気を使ってミュージックサーバーを作りました! ぜひオーディオ機器として使ってください!」的な製品、いったい日本ではどれくらい受け入れられるのだろうか。
 もはや好き嫌いは別にして、そろそろこういう新しい血を積極的に受け入れていかないとまずい時期だと思うのだが……



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