Fidelizer Nimitra Computer Audio Server


 日本未上陸のネットワークオーディオ関連機器をなんとなく紹介するシリーズ。
 いつぞや紹介した機器に関して、興味深いレビューを見つけたので再度紹介。

Fidelizer Nimitra Computer Audio Server – Audio Stream


 Nimitra Computer Audio Server(以下Nimitra)はAsset UPnPとJPLAYStreamerとRoonが動くことで、サーバーにもプレーヤーにもミュージックサーバーにもなるオーディオPCである。

 で、リンク先のレビューの肝は「RoonReadyプレーヤーとして使うよりも、本機にUSBストレージを接続してミュージックサーバー(Asset UPnP/JPLAYStreamer)として使う方が音が良かった」という点。


 この一文だけを見れば「なるほどRoonよりもJPLAYの方が高音質なのか」と思ってしまいそうなものだが、実際はそう単純なものではない。

 Asset UPnP/JPLAYStreamerの組み合わせでは、Nimitraが一台でサーバー(ライブラリ管理)とプレーヤー(再生機能)の役割を担っている。ファンレス筐体やFidelizerの存在など、あくまでオーディオ機器たるべく作られたNimitraの能力が最も発揮される使い方と言える。
 ところがどっこい、RoonReadyプレーヤーとして使った時、Nimitraはサーバーでもプレーヤーでもなく、単なる「ネットワーク接続のUSB DDC」でしかない。それではライブラリ管理と再生機能を担当するRoon Serverに何を使ったかと言えば、どこで何をどう間違えたのか、ディスクリートのGPUを積んだゲーミングノートである。ちょっと意味がわからない。そんなもんにRoon Server――サーバーとプレーヤーを任せておいて「Nimitra単体でJPLAYStreamerで使った方が音が良かった」なんて言ったって、「そりゃそうだろ」としか思わん。

 「RoonReadyプレーヤーとして使った時の音質」を相対的に評価することは難しいというだけで、別にRoonを擁護する気もなければJPLAYStreamerを貶めるつもりもない。Roon Serverの存在なくしてRoonReadyプレーヤーは意味を持たないということを踏まえた書き方をしてもらいたかったと思う。



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