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【UHD BDレビュー】第27回『マリアンヌ / Allied』 英国盤




画質:10
音質:9
(評価の詳細についてはこの記事を参照)

映像:HEVC 6K/8K撮影・4Kマスター
音声:DTS-HD Master Audio 5.1ch


○画質
 エクストリーム高画質。
 現時点(2017/09/06)で、『レヴェナント』と並び最もUHD BDの真価――4K/HDRの威力を見せつけるタイトルと言っていいのではなかろうか。
 この記事の中で、

 当然UHD BDにも、かつてBDで味わったような、従来のメディアとは次元の違う解像感や情報量を求めていた。
 しかし、パッと見の解像感や情報量に関して言えば、4Kディスプレイで見た場合であっても、期待していたほどの向上は感じられなかった。もっとも、この辺はディスプレイのサイズや視聴距離も密接に関わってくるのだろうが。
 『レヴェナント:蘇りし者』のように、こりゃすげえと思うタイトルも確かにある。間違いなく良くはなっているのである。それでもなお、感覚的な向上幅はDVDからBDの時に比べれば遥かに小さい。

 と書いたわけだが、本作は間違いなくレヴェナント同様、解像感や情報量においてもBDとは異次元の画を見せる。クローズアップ時の人物の表情はもちろんのこと、特に衣服のディテールや質感表現は未だかつて見たことのないレベルで麗しい。
 そこにHDRが合わさり最強に見える。あらゆるディテール、衣服の細かな刺繍でさえ鋭く陽光や照明の輝きを照り返し、強い存在感を放つ。画面全体にパワーがみなぎる。
 画質のピークはレヴェナントを完全に凌駕していると言ってよく(全体的には同レベル)、BD初期に『スパイダーマン3』を見た時の感慨を思い出しさえした。
 最大の見どころは、「窓から陽の差し込む室内」という、様々な場所で「HDRの効果」を説明する際に登場するまさにそのもののシーン。窓の外ではまばゆい朝の陽射しが降り注ぎながら、立ち並ぶ家屋や空の表情が克明に維持される。はたして窓の外の光景は実写なのかという疑問も残るが、いずれにせよ広大な輝度レンジを生かしてBDでは見たこともないような「自然」かつ「現実的」な画を実現したことには違いない。「HDRの理想」を体現するかのような画である。
 このほか、とにかく光量の多いシーン、日中の屋外などでは圧巻の画が続く。ちょい暗めの迎賓館(?)に輝くシャンデリアの光とディテールの豊かさよ! あまり動き回るカメラワークではないことも、映像の細部が際立ち高画質という印象に繋がっている。
 暗いシーンは「きちんと暗く」、かえってリアル。ノイズの類も見られない。これもまたHDRの精華である。
 現時点における最高峰。10点満点。

○見どころ
 陽の差し込む室内
 高輝度のシーン全般

○音質
 ダイアローグと音楽が主体のドラマ的な音作り。ダイアローグは多言語の発音をしっかりと描き分ける明瞭さがある。
 収録がオブジェクト音声ではなく、さらに7.1chではなく5.1chというあたりからも、本作の音はあまりアクション映画然とした闊達さを意識しておらず、実際マルチチャンネルが轟然と咆え猛るようなシーンはほとんどない。ただし要所要所で放たれる銃声はじゅうぶんな威力があり、爆撃(現場ではないけど)シーンでは大いに戦争の緊迫感を醸成する。あるべきところできちんと鳴る音響に手抜かり感はない。
 効果音に埋もれずしっかりと耳に残る音楽の使い方とあわせて、派手さはないが満足できる音となっている。

○聴きどころ
 ダイアローグ


○総評
 8K撮影作品のUHD BDということでAV的な興味が先行するかもしれないが(現に私もそのクチ)、内容的にも佳作。
 特に画質面では現時点で『レヴェナント』と双璧を成すと言ってよく、自然を自然に活写したレヴェナントに対し、こちらは文明的な営みを活写することで4K/HDRの威力を存分に見せ付けてくれる。



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
Panasonic DMP-UB90

・映像
LG OLED55B6P

・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59(AVプリとして使用)
Nmode X-PM7(フロント)
Nmode X-PW1 ×4(フロント以外の全チャンネル)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2(サブウーファー)



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