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【BDレビュー】第324回『シュガー・ラッシュ』

 続編確定記念。


画質:9
音質:12
(評価の詳細についてはこの記事を参照)

映像:AVC
音声:DTS-HD Master Audio 7.1ch


○画質
 なんか甘い(洒落ではない)。
 軍曹のゲームはさておき、全体的にディテールが横溢する映像とならないのは作品的にある意味当然なのだが、それを加味してもどこか解像感に欠ける。特に色彩のディテール表現が少々振るわず、「オレンジ色の服の上の赤いライン」など、色的に近しいオブジェクトが重なるとどうにも混濁感が付きまとい、立体感を損なっている。甘い。あるいは意図的なものなのか。シュガーラッシュだけに。
 と、常に完璧の上に最上を期すディズニーのBDということで難癖を付けてみたが、普通に考えれば例によって超高品質な映像・画質であることに疑いはない。『WALL.E』『アナと雪の女王』に較べればわずかに落ちるというだけで、解像感・情報量はともに極めて高品位。レトロ勢と近作勢のディテールの差もきっちり描き分ける。はじめとするノイズやグラデーションの破綻といった映像圧縮由来の問題は言うまでもなく皆無である。原色が乱れ飛び、鮮やかを通り越して毒々しくすらあるゲームの世界は美しく、ゲーマーの心に郷愁を呼び覚ましてやまない。

○見どころ
 カルホーン軍曹の高解像度
 シュガー・ラッシュの世界


○音質
 たまにあるディズニーの「活劇仕様」の音。
 効果音のインパクトとマルチチャンネル・サラウンドの活用度はディズニー作品中でも最高レベルであり、極めてエンターテインメント性に富む。作品としての雰囲気作りや上質なBGMを聴かせるというよりも、とにかく視聴者を徹底的に面白がらせてやろうという意図の音。つまり最高である。
 全チャンネルから元気よく小気味よく音が噴出し、包囲感と移動感は常に最高潮。効果音にはディズニーらしからぬ鋭さと威力もあり、めくるめく映像との相乗効果は素晴らしいの一言。お菓子のカートは見た目と裏腹にエンジン音は相当豪快で、轟々と空間を切り裂いて疾走する。シュガー・ラッシュの画と音から得られる興奮は、まさしくでかい画面とすごい音でプレイするゲームそのものだ! ちなみに私は悲しいくらいにレースゲームがへたくそで、スーファミのマリオカートでは50ccでしか勝てないというありさま。
 いかんせんエンタメに全振りしたせいか、BGMの活用を含めて重厚さやら繊細さやら空気感やら、そういった魅力にはいささか乏しい印象を受ける。つまるところ、音楽の品位と雰囲気の情勢に重きを置いたドラマ寄りではなく、まんまノリと勢いで突き進むアクション映画の音で、ディズニー作品では得難い魅力となっている。
 『塔の上のラプンツェル』、本作ときて、『アナと雪の女王』。間違いなく音も進化している。さすがすぎる。

○聴きどころ
 レースシーン
 スタッフロール


○総評
 画も音もちょっとディズニーらしからぬ性格とはいえ、素晴らしいクオリティであることには変わりなし。BDのクオリティで「ハズレなし!」と言えるのはディズニーとギャガくらいのもんだ。
 続編では舞台も広がるようだし、もう少しハードコアな作品からも版権キャラが登場してほしい。クレイトスさんとかクレイトスさんとかクレイトスさんとか。



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
OPPO BDP-103

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC

・音響(センターレス6.1ch)
Pioneer SC-LX85
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122
Dynaudio Audience52
ECLIPSE TD316SWMK2



【BDレビュー】総まとめ

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