ミュータントの人とガン=カタの人が火花を散らす映画です。

ガン=カタの人はターミネーターの新シリーズでジョン・コナー役を演じるらしいですね。
そりゃー明鏡止水の域に達したクラリックが相手じゃメカ軍も諸手を挙げて降参でしょうな。

そうそうこの映画、デジタル撮影じゃなくてフィルム撮影なんですって。


画質:10 音質:9


映像はAVCでビットレートは30台で安定。ギャガの伝統です。
音声はリニアPCM収録。ドルビーTRUEHDも収録してます。

画質について。
上述の通り、デジタル撮影ではないそうです。まれに物理的なフィルム由来の傷が見えたのに加え、インデペンデンスデイやU-571に見られるのと同種の“光”が見られたんでそうだとは思いましたがね。
画質の傾向としてはオペラ座の怪人とそっくりです。1900年前後のイギリスの空気感まで再現するぞッ! という意気込みが相当あったらしいですが、その試みは見事に成功しています。デジタル撮影のようながりがりの解像感はありませんが、そのかわりに見事なまでの空気感があります。色彩も落ち着きと絢爛さを両立していて穏やかな味がありますし、アナログならではの画としての一体感は得難いものです。(この一体感をデジタル撮影で実現してるのが蜘蛛男3とバイオ3なわけですがね)圧縮由来のノイズやら画作りの破綻も皆無と言っていいでしょう。アナログ撮影の作品としては画質の極致ではないでしょうか。
より高い次元で話を進めるなら、全編を通じて非常に高い水準の画質を見せるのですが、オォォッ! と唸るような場面は残念ながらありませんでした。
この、オォォッ! と唸るような場面があれば11以上が出ます。
とにかく素晴らしい画質なのは間違い無しですぜ。

音質について。
一つの例外を除いて基本的に派手な音響はありません。
その一つの例外である、或る天才科学者の手による装置が放つスパークの乱舞は相当な聴き応えがあります。この作品における音響の山場です。この場面は音圧的にも凄まじいですが、なにより凄いのは一つ一つの繊細な音が無数に絡まりあってその威力を生んでいうことです。ちょっと聴いたことのない種類の音でした。
ビチビチバチバチ音が乱れ飛ぶ様はおっかないですね。鳥肌が立ちます。
山場での素晴らしい音響が目玉ですが、あいにく日常的な場面になると音の存在感がちっとも無くなります。音楽もまるで印象に残りません。
っつーわけで総合してこの点数です。
日常を静として、静と動の対比を極端にするってのも狙いかもしれませんねえ。






おまけっつーか質問

得てしてプロジェクターってテレビに比べて猛烈に色域が広いですよね。
どうしてなんでしょうか。



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