「ツイスター」といえば、この映画かサガフロのスカイツイスター
90年代のこの手の映画は「いよいよ本格的にCGを使えるようになったぜ! ヒャッハー!」という瑞々しい活力に満ち溢れていて大好きだ!


画質:7 音質:14


映像はAVC、音声はDTS-HDMAの24bit

画質について。
よくある90年代に撮影されたフィルムの画質。
ちょっと赤みがかかった、清廉な空気感を湛えた穏やかな映像。
全体的にSNが高く、暗部にざわつくノイズもよく抑えられているものの、絶対的な画の情報量はそこまで出ておらず、高精彩と呼ぶまでには至らない。
ILM謹製の大竜巻は時代相応の仕上がりだが、BDの高解像度で見ても古さこそあれ、解像度不足といった映像的な破綻は無い。この辺は流石である。

音質について。
God’s Finger…
大小さまざまな竜巻が唸りを上げて襲い掛かる。人間が小ざかしい努力によって積み上げた楼閣をいともたやすく薙ぎ倒し、掘り起こし、運び去り、ばら撒く。
“神の指”と表現されたF5の竜巻はもはや何がなんだかわからんレベルで、全チャンネルを酷使して部屋の中に竜巻を作り出す。轟音が渦を巻く。
“渦”、これがミソである。これほどマルチチャンネル・サラウンドの真価を退官できるソフトもそうはあるまい。点ではなく面で押し迫る音響という点では同時代のインデペンデンス・デイと同系統だが、単に押し迫るだけならステレオ音響でもボリュームを目一杯上げればそこそこ実現できてしまうが、“渦を巻く”となれば話は別。前方2本のスピーカーではどう頑張ったところで不可能な音である。
ぜひともサラウンド環境を導入し、部屋の中に竜巻を生み出し、轟音と旋風の中心で神を見て昇天するべし。



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