前日:天明5年1月25日/平成31年3月5日
天明5年1月26日(新暦換算:3月6日)
秋田県湯沢市金谷 → 柳田
【雪虫】
二十六日。柳田に行こうとしばし道を行けば、袖の上などに雪虫というのが跳んできて、それを見た人が、「このような虫が出てきたなら、これから先は雪の降り越しだ」と言った。
つまり、雪虫が出てくるようになれば、もう雪は降らないということらしい。
天気予報を見ても実際そんな感じである。
なお、今日の日記に出てくる「雪虫」にはwikiによれば二種あり、この場合は「セッケイカワゲラ」が雪虫の正体のようだ。
というわけで、真澄が雪虫を見てから234年後の同じ日に再び雪虫との邂逅を求めて、柳田に行ってきたのである。
闇雲に探しても仕方がないので、“雪渓”カワゲラとあるように、道路脇の水路の近辺を探すことにした。
平日の日中からカメラを片手に道路脇の雪を覗き込む姿はさぞかし怪しさ炸裂であったことだろう。
ん?
!?
!!!
234年越しの雪虫との再会。
春はもうすぐだ。
………………
●『齶田濃刈寢』本文・参考文献
『秋田叢書 別集 第4』 秋田叢書刊行会, 1932
『菅江真澄遊覧記1』 内田武志・宮本常一編訳, 東洋文庫, 1965
記事中の【見出し】は『秋田叢書』にあるものをそのまま使っている
※この記事の写真は平成31年3月6日に撮影したものです
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次回:天明5年1月30日/平成31年3月10日
【記事まとめ】『小野のふるさと』――菅江真澄32歳・秋田の旅
【記事まとめ】『齶田濃刈寢(あきたのかりね)』――菅江真澄31歳・秋田の旅
初めて秋田の地を踏んだ菅江真澄と歩く、234年後のリアルタイム追想行脚
『菅江真澄と歩く 二百年後の勝地臨毫 出羽国雄勝郡』
江戸時代後期の紀行家・菅江真澄の描いた絵を辿り、秋田の県南を旅した紀行文
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【菅江真澄32歳・秋田の旅】『小野のふるさと』天明5年1月26日/平成31年3月6日
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