前日:天明5年1月13日/平成31年2月21日


天明5年1月14日(新暦換算:2月22日)

秋田県湯沢市岩崎 → 湯沢の町中




【又の年越し】

 十四日。“またの年越し”といって、あれこれ整えて、家の内外を払い清める。昼過ぎに湯沢に帰ってきた。夕暮れ時、門ごとに柳をさしているのは、きっと風習だろう。

門にさす 靑柳の糸 くる人の たもとになひく 夕くれの空。



 真澄は岩崎の石川家に四泊し、その間に様々な小正月行事を体験している。

 そして岩崎の石川家を後にし、真澄が帰った先は柳田の草彅家ではなく湯沢だった。湯沢にも真澄が来れば泊めてくれるような知り合いを作っていたのだろうか。

 草彅家の主人が「雪が融けるずっといてもいいよ」と言ってくれたにもかかわらず、しょっちゅう草彅家を出てあっちゃこっちゃ泊まり歩いている真澄の図太さよ。



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●『齶田濃刈寢』本文・参考文献

『秋田叢書 別集 第4』 秋田叢書刊行会, 1932
『菅江真澄遊覧記1』 内田武志・宮本常一編訳, 東洋文庫, 1965

記事中の【見出し】は『秋田叢書』にあるものをそのまま使っている



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翌日:天明5年1月15日/平成31年2月23日



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『菅江真澄と歩く 二百年後の勝地臨毫 出羽国雄勝郡』
江戸時代後期の紀行家・菅江真澄の描いた絵を辿り、秋田の県南を旅した紀行文


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