画質:9
音質:9
(評価の詳細についてはこの記事を参照)
映像:AVC
音声:DTS-HD Master Audio 7.1ch
○画質
最近のMCU作品として順当の高画質。
くっきり明快、硬質な質感の中でも色彩濃厚、解像感も情報量もばっちり。
しかし悲しいかな、映像のシチュエーションがあまりにも異質なせいで実写とCGの乖離が著しく、さらにCGそれ自体のクオリティも他のMCU作品と比べてちょっと……であり、画の情報量的に食い足りなさが残った。
アリはもっとグロテスクというか、生々しく描いてもよかったんじゃなかろうか。
○見どころ
FLCL 第5話より「Blues Drive Monster」なシーン(見りゃわかる)
○音質
「小さくなった時の心情の変化」を音でもってきちんと表現できている。水滴の一滴一滴は隕石津波の如き衝撃力を持ち、ネズミの声は巨獣のようで、アリたちはさながら万軍の進撃だ。細かい音が空間に浮遊し、サラウンド感もじゅうぶん。
1.5センチのスーツから撃ち出すビームよりもその辺のiPhoneから流れる音楽の方が大きな迫力を持っていたり、縮小時の戦闘における衝撃の瞬間、映像がリアルスケールに戻ってしょうもない音を出したりと、面白さとリアリティを両立している。縮小時に銃弾の雨をかいくぐるシーンなどでは、そこそこの威力もある。
ただし、小人スケールにおける音の創造性に関して言えば『借りぐらしのアリエッティ』の方が面白く、心情を生々しく表現できていたように思う。
○聴きどころ
浴槽
機関車トーマス
○総評
たまに妙な出来の場合もあるが、基本的にMCU作品のBDはクオリティがしっかりしているので、買うにしても特に不安はない。逆に超々高品質なBDは少ないようにも思う。
もしかしたらこの映画の最大の見どころはスタッフロール後の数十秒なのかもしれない。
アントマンはシビル・ウォーでどんな活躍をするのだろうか。
○再生環境(詳細はコチラ)
・ソース
OPPO BDP-103
・映像
EPSON EH-LS10000
KIKUCHI SE-100HDC
・音響(センターレス6.1ch)
Pioneer SC-LX85
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122
Dynaudio Audience52
ECLIPSE TD316SWMK2
【BDレビュー】総まとめ
【BDレビュー】第315回『アントマン』
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