前日:天明5年3月3日/平成31年4月11日


天明5年3月4日(新暦換算:4月12日)

秋田県湯沢市 湯沢の町中




【蛙の目隠し】

 四日。雨が降ってたいそう寒い。また近々の日に雪が降るだろうとのことで、これを「蛙の目隠し」といって、毎年このような天気があるとのことだ。


 「蛙の目隠し」。春と思って出てきた蛙を覆う雪。
 今でもそのような表現を使うかは定かではないが、少なくとも私は聞いたことがない。

 ひとつ確かなのは、実際にこの時期になっても雪が降るということ。


 真澄が「いつもかかるためしありける」と人から聞いた「かへるのめがくし」は、234年後も健在だ。



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●『齶田濃刈寢』本文・参考文献

『秋田叢書 別集 第4』 秋田叢書刊行会, 1932
『菅江真澄遊覧記1』 内田武志・宮本常一編訳, 東洋文庫, 1965

記事中の【見出し】は『秋田叢書』にあるものをそのまま使っている



※この記事の写真は平成31年4月11日の早朝に撮影したものです



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初めて秋田の地を踏んだ菅江真澄と歩く、234年後のリアルタイム追想行脚

『菅江真澄と歩く 二百年後の勝地臨毫 出羽国雄勝郡』
江戸時代後期の紀行家・菅江真澄の描いた絵を辿り、秋田の県南を旅した紀行文


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