前日：天明5年1月4日／平成31年2月12日


天明5年1月5日（新暦換算：2月13日）

秋田県湯沢市柳田　もしくは湯沢の町中



　五日。屋敷の隅に、小松の茂ったのが一本立っていて、それに猫がかき登り、ねうねうと威勢よく鳴く声も、日に日に春めいていく心地がする。


　春は……まだ遠い…………

　真澄が猫の鳴き声を聴いた家は、ずっと滞在している柳田の草彅家なのか、それとも昨日湯沢に来てとった宿なのか、記述がないので判然としない。



………………



●『齶田濃刈寢』本文・参考文献

『秋田叢書 別集 第4』 秋田叢書刊行会, 1932
『菅江真澄遊覧記1』 内田武志・宮本常一編訳, 東洋文庫, 1965

記事中の【見出し】は『秋田叢書』にあるものをそのまま使っている



………………



翌日：天明5年1月6日／平成31年2月14日



【記事まとめ】『小野のふるさと』――菅江真澄32歳・秋田の旅
【記事まとめ】『齶田濃刈寢（あきたのかりね）』――菅江真澄31歳・秋田の旅
初めて秋田の地を踏んだ菅江真澄と歩く、234年後のリアルタイム追想行脚

『菅江真澄と歩く　二百年後の勝地臨毫 出羽国雄勝郡』
江戸時代後期の紀行家・菅江真澄の描いた絵を辿り、秋田の県南を旅した紀行文


【地元探訪】記事まとめ

言の葉の穴は「神様セカンドライフ」を応援しています

【創作・地元ネタ】まとめ