たまげだごど。
神様セカンドライフ – ヤマノス
「大神」的な、天照や素戔嗚といった派手な面子が登場するわけでもなく、日本神話のエピソードを換骨奪胎して物語として再構築するわけでもない。
それでいて日本における神性の真髄にゆるやかに寄り添いながら、信仰と民俗を踏まえて「今日の神々の生」を泥臭く生々しく描き出す文字通りの神漫画。
しかも秋田が舞台(※具体的な場所は明言はされていない)。
すっかりファンになってしまった。
発想からして私のツボに直撃である。
何より素晴らしいのは、細かいことを抜きにして純粋に漫画として面白く読めること。
めんこい神々が動き回る様はただそれだけで面白い。天津神でもなければ知名度もまるでない、そんな神々がここまで生き生きと動くのには脱帽するしかない。
さらに、それぞれの神格に基づくキャラクター性や、信仰の諸相をうまい具合に絡めた物語展開などなど、噛めば噛むほど面白さも増す。面白すぎる。
これだば注目されるのも当然だ。
いやはや、漫画ってのはいいなあ。
日本の神々を「日本神話」ではなく、「信仰」を無視せず「神道」として扱うことは、作者のLV3氏もそれとなく言っているように、少々アレな状況を招く可能性もある。作品とはまったく無関係なところで色々とめんどくさいのである。
それを踏まえて、ファンとして言えることはただひとつ。
いいぞもっとやれ。
現在は一話から再構築されている真っ最中だが、旧版は52話まで一気に読める。
読もう。是非読もう。今読もう。
「神様セカンドライフ」以外の秋田ネタ漫画も面白すぎて死ぬ。
強いて言えば、LV3氏の中で県南……もとい雄勝郡の存在感が薄すぎるのが地元民としてちょっと悲しい。
千年以上も正体不明で謎を撒き散らした挙句神になった女性とか、嫁入りの日に蛇に略奪されて本人も水神になった姫様とか、境界に鎮座するどでかい建御雷の化身とか、こっちにも色々あるんで、そのうちネタにしてくれたら嬉しかったり。
→!?
最後に、金精様へ東鳥海山の麓のこちらの写真を奉ります。
卑猥は一切ございません。
「神様セカンドライフ」を勝手に応援しています
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「神様セカンドライフ」がとんでもなく面白い
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