アニメから入って、原作漫画も全巻買ってしまった。フォス……
私は「映像表現としてのアニメーション」が好きで、映像面で物凄く凝っていれば、一般に話がつまらないと言われる作品であっても大喜びで見る類の人間である。『AKIRA』も『スチームボーイ』も大好きだし、『迷宮物語』とか『MEMORIES』とか『Genius Party Beyond』とか『SHORT PEACE』とかも大好きだ。
で、何気なく見た『宝石の国』があまりにも素晴らしくて度肝を抜かれてしまった。
「3DCGの人物アニメーション」という点で、『鴉 -KARAS-』以来の衝撃を受けた。
「日本のアニメ」という土俵で、こんなにも生き生きと躍動する「3DCGの人物アニメーション」を見たのは『宝石の国』が初めてかもしれない。
対象を「人型」にまで広げるなら、メカやらロボットやらのアニメーションでも素晴らしいのは数多くある。しかし、「そもそも宝石だから人じゃない」というツッコミはさておき、あくまでも「人体を動かす」もので、ここまで「自然」かつ「繊細」かつ「アニメ的なケレン味もたっぷり」なアニメーションを見た記憶はちょっと思い当たらない。例の軟体生物をかかえてダイヤが走るシーンなんて驚愕の一言だし、10話の戦闘シーンなんてもはやGOD OF WARである。
しかも、そういう素晴らしいアニメーションのクオリティをテレビシリーズで実現しているのだから、もはや脱帽するしかない。
やはり、こういう素晴らしいレベルでプリビズを作っていることが効いているのだろう。
宝石たちの煌めきを完璧に表出するためにUHD BD化を望みたい気もあるが、さすがにそれは高望みしすぎとも思うので、とにかくBDを買うことにする。そして近日発売のBD一巻の画に期待しよう。
それでも、UHD BDが出たら間違いなく買うぞ。
【BDレビュー】第354回『宝石の国』