日本ではUHD BDが出ないという悲劇。
画質:10
音質:15
(評価の詳細についてはこの記事を参照)
映像:AVC
音声:Dolby Atmos トップスピーカーの活用:極大 オブジェクト効果:大
○画質
一線を越えて凄いとは思わないものの、すべての要素がハイレベルで安定しており、全編通じて見事な画が続く。
石油採掘施設のディテール、地の底から湧き出す泥の立体感など見るべきところは多い。闇夜の高く燃え上がる炎でもバンディングを生じず、しっかりと描き切った。
けっこう色調を弄った不穏な色味ながら、透明感は終始よく保たれ、暗部が汚れることもなかった。
○見どころ
爆発炎上
○音質
同監督の『ローン・サバイバー』同様、冒頭の日常シーンから音楽の立ち方・効果音の存在感がずば抜けており、これはきっとすごいことになるぞという期待があった。そしてその期待は大当たりだった。
複雑な機械が織り成す重厚さの中に、施設を軋ませる不気味な重低音が紛れ込む。そして様々な原因が折り重なってついに破局が始まり、轟音と共に地獄の釜が開く。前から横から後ろから、爆音を叩きつけられ業火に炙られる。最大級の音圧の中にあってなお細かな効果音の積み重ねが全方位に明確に感じられる。
巨大なスケールと激烈な威力にくわえて精密な空間性が感じられる極めて素晴らしい音が、特に事故以降にかけて切れ目なく続く。トップスピーカーは然るべきシーンにおいてまるで鳴りやむことなく爆音を吐き出して上下方向の空間性を鮮やかに演出し、さらに上空から諸々の部品を降り注がせて逃げ場のない絶望感の醸成に一役買っている。危機に際して繰り広げられるダイアローグの質感も厚みとクリアさを両立しており、混濁することがない。
現時点では『ピクセル』と並び、Dolby Atmosの精華と紹介するに相応しいタイトル。
○聴きどころ
石油採掘施設のすべて
○総評
ピーター・バーグ監督作品の音は最高だな!
○再生環境(詳細はコチラ)
・ソース
Panasonic DMP-UB90
・映像
Victor DLA-X30
・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59(AVプリとして使用)
Nmode X-PM7(フロント)
Nmode X-PW1 ×4(フロント以外の全チャンネル)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2(サブウーファー)
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