平成最後の模様替えと言ったな

あれは嘘だ


 元号が変わったので模様替えをした。
 今回はサラウンドスピーカーの足元である。


 2012年にDynaudio Sapphireやプロジェクターを導入して現在のシアタールームが完成してから約7年間、サラウンドスピーカーのAudience122と、サラウンドバックスピーカーのAudience52の設置はまったく手を加えていなかった。位置・足元ともに入念な検討に基づいた設置であり、実際の出音からも、手を加える必要性を感じてこなかったのである。

 何かしら手を加えることでさらなるクオリティが手に入る可能性があるなら、やってみたくなるというのがオーディオファンの性というもの。マルチチャンネル・サラウンドのさらなる地平を求めてYAMAHA CX-A5200 / MX-A5200を導入したこともあり、プロジェクターと並んで最も「動くことのなかった」サラウンドスピーカーの設置を再考する気になった。


 とはいいつつ、平面上の位置に関しては、扉の場所やらトップスピーカーやら何やらを含めて今の位置が完全にベストだと思っているので特に弄るつもりはない。


【Dolby Atmos/DTS:X】スピーカーの配置④――ドルビーの推奨位置から考える



 というわけで、何かするなら足元である。

 現在、Audience122とAudience52はともに、「Sapphireと高さを合わせる」べく、かなり高さをかさ上げしている。


 ブックシェルフのAudience52は高さのあるスタンドを使えば済むが、トールボーイのAudience122はそうもいかず、それらしいスタンドを作ってその上に設置している。もし大きな地震がきたら……とか、そういうことは考えないことにしている。あと周囲が物置と化しているが気にしてはいけない。


 Audience122の足元はスタンドの上に200×300×30ミリのトラバーチンを置き、そこにスパイクとマグネシウムのスパイク受けを使っている。

 このスパイク受けは学生時代、Audience122と同じタイミングで買ったもの。今メールをほじくり返してみたら型番は「KRYNA-PRO M1/4」とのこと。ちなみになぜこれを選んだのかは覚えていない。なんとなく、だろうか。

 トラバーチンのボードも元々は大学卒業後間もなく買ったものなので、かれこれ10年近く、トラバーチンのボード&マグネシウムスパイク受けという組み合わせがAudience122の足元を担っていたことになる。前述の通り今に到るまで「何かしよう」と思わなかったあたり、少なくとも不満を生じさせるような組み合わせではなかったことは確かである。


 Audience52は7年前にシアタールームを完成させる際、背の高いスタンドと、それと合わせた300×350×30ミリのトラバーチンを導入した。トラバーチンを選んだのはAudience122で実績があったから。

 このスパイク受けは学生時代、当時使っていたサラウンドスピーカーのスパイクを試そうと思って購入したもの。たしか、「ACOUSTIC REVIVE SPU-8」(あるいは相当品)だったと記憶している。ちなみになぜこれを選んだかは覚えている。学生でも手を出せるくらい安くて、さらに見た目が良かったからだ。効果は素晴らしく、それ以来私は「スパイク設置できるスピーカーは絶対的にスパイク設置するに限る」と思うようになった。


 足元に手を加えるにあたり、まず、Audience122を下げることにした。

 そもそもAudience122・Audience52の高さをSapphireと合わせたのは、「マルチチャンネル・サラウンドの繋がりの良さ」を意識したものだ。

 しかし、Dolby Atmos/DTS:Xで「オブジェクト」という考え方が登場するに及んで、「グラウンドチャンネルの高さを合わせる必要はあるのか?」という疑問が生じた。
 また、Sapphireをはじめとして「グラウンドチャンネルの高さ」がかなりあるために、「トップスピーカーによる高さの表現が相対的に弱まっているのではないか?」という疑問も生じた。

 となれば、もうAudience122を下げるしかないのである。


 あわせて、足元のボードとスパイク受けも変えることにした。

 ずばり、SOULNOTE A-2二匹目のドジョウを狙った、300×400×40ミリのカバボードとサンシャインの純マグネシウムスパイク受け「S1」の組み合わせである。


 この組み合わせが奇跡的な効果を発揮したのは相手がSOULNOTE A-2だったから、というのは重々承知している。でもいいのだ。二匹目のドジョウを狙っただけだから。

 Audience52の足元も同様の組み合わせに変えた。こちらのカバボードは300×350×40ミリ。

 今思えば、「金属と石の組み合わせってどうなんだ?」と思ったことが最終的にSapphireの足元にブビンガを選ぶきっかけになったのに、Audience122とAudience52の足元はずっと気にしてこなかったということになる。まぁ、現状で気にならず満足できるのならそれに越したことはあるまい。


 結果、こうなった。


 トップスピーカーのECLIPSE TD307MK2Aと、最も近い位置にあるAudience122のツイーターの位置を線で結ぶと、

 これが、

 こうなった。


 これでオブジェクトの移動感や高さ表現の強化が期待できる。
 くわえて、純粋に足元を変えたことによる効果も期待できる。


 効果のほどを確かめるべく、ここんとこのDolby Atmosのリファレンスになっている『マトリックス・レボリューションズ』と『ザ・プレデター』と、チャンネルベースの代表として『ガルパン劇場版』を視た。


 【UHD BDレビュー】が全然できてなくて申し訳ない。とりあえずマトリックスとザ・プレデターのUHD BDは最高なのでみんな買おう。



 ………


 ……


 …



 ホームシアターは本当に楽しいなあ。

 令和もいい時代になりそうだ!



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