ついに、Sapphireに相応しい台座を導入できた。

 導入したのは、『ブビンガ』のボードである。

 ブビンガ。
 聞いたことがない。
 調べてみると、こういうもののようだ。
 オーディオ用途では、ほとんど使用例を聞いたことがない。せいぜいモニターオーディオのスピーカーの仕上げ名になっているくらいか。しかし、硬い、重い(比重0.9前後)、楽器にも使われているということで、オーディオ的な能力を期待するには十分要素が揃っている。
 そして何より気に入ったのは、色。画像検索をしてみれば、Sapphireのボルドー仕上げに勝るとも劣らない素晴らしい杢が出てくるではないか。
 これしかない。というわけで、オーダーに到った。

 サイズは将来を見据えて十分な大きさの45×45センチ、厚みは4センチも取ることができた。
 でかい。厚い。重い。凄まじい存在感である。こうしてフローリングに置いてみると、ブビンガの赤みが際立つ。

201309032

 というわけで、いよいよ台座の交換である。
 人工大理石ボードよ、Sapphireのスパイクで穴だらけにしてすまない。お疲れ様。
 にしても、Sapphireと並べてもなおこの存在感。
 
201309031

 40キロのSapphireを必死に動かし、ブビンガベースに置き換える。
 一人で出来る作業としてはこのくらいが限界だろう。必死である。

 そして……

201309033

 手前味噌ながら、素晴らしい。
 Sapphireとブビンガベースが一体化したような、色も形も存在感も、「最初からこう在るべきだった」と言わんばかりの絶妙なバランス。

 それで肝心の音の変化はと言うと、

 低音の沈み込みや安定感が増す。
 打楽器のアタックの威力が増す。
 全帯域にわたって解像度が上がる。
 余計な音で埋もれていたディティールと空気感が出る。
 音像が引き締まり、透明感が増す。

 とりあえず列挙したが、音質向上に対する寄与は計り知れないものがある。
 見違えるようにSapphireが歌う。

 足元がしっかりするだけで、ここまで音が変わるのだということを再確認した。
 最も顕著な変化は、今まで音質的には「やかましいだけでイマイチ」だった曲が、主に低音域の改善によって別物のように化けたこと。「うるさい」から「楽しい」への豹変である。さすが楽器に使われる木材とでも言うべきか?
 確固たる台座を得たことで、Sapphireはますます音を解きほぐし、のびのびと歌うようになった。楽しい。
 あぁ畜生、オーディオは楽しいな。


 ちなみに前回の記事ではモアビのオーディオボードにしようと書いたが、オーダー先の山崎創作に相談したところ、ブビンガという選択肢を提示された。
 結果としてブビンガでオーダーしてよかった。
 音も仕上がりも素晴らしい。大正解である。