潜水艦映画です。
知り合いの軍ヲタの紹介で知りました。実に面白い映画です。
とてつもない音響のソフトで、その素晴らしさは私が見てきた全てのソフトでも最上位に属します。サラウンド環境を整えて間もない頃に見たU571は衝撃的でした。特に爆雷の集中投下を受けるシーンなどは恐怖を覚えるほどです。
BD化が実に待ち遠しいソフトの一つでした。
画質:8 音質:12
映像はAVCでビットレートは30台後半で安定。
音声はドルビーTRUEHDで2Mbps前後。
画質について。
なかなかの高画質。基本的な画作りはインデペンデンスデイとそっくりです。この頃の映画って大体似たような画作りですね。とはいえ場面ごとの画質差がそれなりにあり、全体的な画質ではインデペンデンスデイに一歩劣ります。
BD化で最も変わった部分は水中の描写であると思いました。潜水艦は当然潜水しているわけで、作中何度も何度も潜水艦が海中を進む場面があります。その水中の絵における色の変化は非常に小さく、ほんの僅かな色の変化しかありません。DVDではその階調が完全に破綻して階段状になってしまっていましたが、BD版ではその微妙なグラデーションも完璧に再現します。素晴らしい!
音質について。
かつてないレベルに到達しています。
火薬爆薬が過剰なこの映画ですが、全編を通じて極大のダイナミックレンジと細部の緻密な描写が完全に両立しています。DVDの時点で恐怖を覚えるほどの素晴らしい音響を実現していましたが、BDになるともはや戦慄の域です。
魚雷で潜水艦が撃沈される場面。連鎖する爆音が鼓膜を激震させると同時に、無数の部品がねじれて砕けて弾け飛ぶ微細な音が洪水のように鳴り響きます。潜水艦という巨大な機械の塊が暴力的な爆発によって粉微塵に破壊されていく様が純粋に音の力だけで仔細に浮かび上がっていきます。
爆雷の集中投下を受ける場面。至近距離で次々に炸裂する爆雷。途切れることなく爆音が四方八方から鳴り響き、同様に船内で生じる阿鼻叫喚の様が途方も無い轟音の中で一つ一つの音としてきちんと認識できます。爆雷を避けてさらに深く潜行すると、今度は船体が水圧によって軋む音が絶望感と共に聞こえてきます。
まったくもって素晴らしい!
この手のドンパチ系音響としては、ステルスから長い時間を経てインデペンデンスデイがトップの座を奪い、さらに短期間でU571がそのお株を奪いました。BDでは高画質化の傾向が著しく、そちらにばかり目が向いてしまいますが、音質も同じく加速度的に進化しています!
そして何より嬉しいのは、今までリニアPCMの後塵を拝するばかりであったドルビーTRUEHDがかつてない高音質を実現したということです。映像も音も、BDのポテンシャルはまだまだ未知数だッ!!
それにしてもギャガは非常に素晴らしい仕事します。オペラ座の怪人も素晴らしかったですが、U571も文句無しの出来映えです。私は持っていませんが、プレステージも同様に素晴らしいようで。
どこぞの映画会社にも見習ってほしいもんです。
BDレビュー総まとめ
【BDレビュー】 第31回『U-571』
スポンサーリンク