ベネディクト・カンバーバッチってのはたいした役者だな……
画質:15
音質:12
(評価の詳細についてはこの記事を参照)
映像:AVC
音声:ドルビーTRUEHD 5.1ch Advanced 96K Upsampling
○画質
被写体との間に介在する空気を余すことなく写し撮った、圧倒的に素晴らしい完璧なフィルムの画。そして、その完璧なBD化。
全編を貫く濡れたような質感は、作品世界に麗しい潤いを与えている。淑やかで出しゃばらず、されど目を凝らせば露わになる豊潤な情報量や、優れた解像感と立体感を備えつつ背景と完全な調和を果たす輪郭表現などは、フィルムが作風の表現主体のみならず、画質の面においても確たる価値があることを示している。
○見どころ
すべて
○音質
ベネディクト・カンバーバッチの声の魅力が炸裂する。圧巻のダイアローグである。まるで一人だけ別次元に存在しているかのような迫真の演技を、細大漏らさず収録して音声として作品に落とし込んだスタッフには最大限の賛辞を送りたい。ドルビーTRUEHD 5.1ch Advanced 96K Upsamplingの採用がどこまでこの卓越した音質に寄与したかはわからないが、可能な限り高品質を目指そうとする姿勢こそが素晴らしいのである。あっぱれ、ギャガ。
本作はアクション映画でもドンパチ映画でもないため、稀に挿入される戦場のシーンを除き、基本的にサラウンドが雄叫びを上げるようなことはない。そのうえでなお、ひとつひとつ丁寧に積み重ねられた効果音、要所要所を抑えて盛り上がる劇伴、そして素晴らしいダイアローグによって、音響的な愉悦はついぞ途切れることがない。
ドラマ映画かくあるべし。
○聴きどころ
声
がしょんがしょん音を立てる解読機
○総評
BD黎明期から素晴らしい品質のBDをリリースしてきたギャガの手による渾身の一本。
何度も見返したくなる、そんな魅力を持った一本。
○再生環境(詳細はコチラ)
・ソース
OPPO BDP-103
・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC
・音響(センターレス6.0ch)
Pioneer SC-LX85
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122
Dynaudio Audience52
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【BDレビュー】第307回『イミテーション・ゲーム』
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