BDrecシリーズ
 ついに完結?


画質:10
音質:13


映像:AVC
音声:ドルビーTRUEHD 7.1ch Advanced 96K Upsampling


○画質
 初見でたまげる高画質。
 「4Kの洗練を受けた後のHD」の画質水準は完全にクリアしており、一昔前からすれば信じ難いレベルの画が全編に渡って続く。ドキュメンタリー番組のノリで始まった初代の画からは想像もできないほどの高品位である。
 映像のキレは100インチの画面サイズでもまったく不満を覚えず、情報量も十二分。闇は濃厚かつノイズレス。不健康に歪んだ色彩を強靭なコントラストで描き切る。
 でもコレ、どれだけ画質的に高品位になったとしても、結局映るのは血と肉と汚物だけなんだよなあ……

○見どころ
 初代から相応に老けてるアンヘラお姉さん(時系列的には1&2の直後だけどね!)


○音質
 RECシリーズは初代からPOV……主観映像と音響効果を完全に一致させることで尋常ならざる迫力と臨場感を創出してきた。しかし、三作目はPOVをやめ、良くも悪くも映像的には普通のゾンビ映画になってしまい、それと同時に音響も普通に鳴ってしまった印象があった。
 今作でも随所の監視カメラの映像が申し訳程度の「REC」要素というだけで、映像技法としてのPOVはほぼ完全に放逐されている。これでは初代のような異様なテンションの音を味わうことはできまい……と思っていたら、そんなことはなかった。
 凄まじく高品位の音を味わうことができた。初代のように問答無用に畳み掛けるようなテンションの高さはないが、とてつもなく濃密な音である。
 静寂のように思わせておいてほとんど静寂はなく、あらゆる場面でただならぬ気配が空気に充満している。見ている側としてはひと時も心休まる時がない。
 暴力的なシーンにおけるダイナミクスも申し分なし。船内という狭小かつ閉鎖された空間と相まって、縦横無尽に跳ね回る音が存分に地獄を演出する。
 銃声、咆哮、悲鳴、反響、気配、余韻、何から何まで素晴らしい。
 最高に音の良いゾンビ映画である。

○聴きどころ
 猿


○総評
 2でも出てきたことだし悪魔の正体が●●●というのは別に構わないが、感染者が聖句とか十字架とかにびびりまくっていた設定はいったいどこに行ってしまったのだろうか……



○再生環境(詳細はコチラ

・ソース
OPPO BDP-103

・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC

・音響(センターレス6.0ch)
Pioneer SC-LX85
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122
Dynaudio Audience52



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