*

LUMIN L1 サーバーソフト編

 どれだけ筐体のクオリティがオーディオ的に優れていたとしても、ネットワークオーディオにおけるNAS/サーバーの使い勝手を決定付けるのはサーバーソフトである。
 言い換えれば、どれだけ見た目や筐体を豪華にしたところで、サーバーソフトの出来が酷ければ使い物にならないのである。

 この記事ではネットワークオーディオにおけるサーバーとしてL1を検証する。



10
 クイックスタートガイドに従い、USB経由でPCからデータを入れた後、ネットワークに接続する。

 サーバー一覧の中に現れたL1。
 A1/S1同様、LUMIN Appの中で、サーバーの表示名変更やファームウェアアップデートも行えるようになっている。
8

 LUMIN S1 with LUMIN L1
22


 さて、本題はここから。
 昨日正式リリースされた情報によれば、L1のサーバーソフトはメーカーオリジナルとのこと。TwonkyMediaやAsset UPnPといった見慣れたソフトが入っているわけではない。個人的にL1の中身はメーカーが公式に推奨しているMinimServerでも入れてくるものだと思っていたのでちょっと意外。

 サーバーが担うユーザビリティの肝、L1のナビゲーションツリーはどうなっているのか。

 ナビゲーションツリー??? となるような人は、先にこの記事を参照のこと。

 これがL1のナビゲーションツリーである。
12

 「Artist」、「Album」、「Genre」、「Folder View」。
 以上。
 これだけ。
 なんという思い切りの良さだろうか。

 ツリーの詳細は以下の通り。


LUMIN L1 Music Server

 →Artist
   →すべての「アーティスト」
     →選択した「アーティスト」のすべての「アルバム」
       →選択した「アルバム」内における「アーティスト」の「タイトル」

 →Album
   →すべての「アルバム」
     →選択した「アルバム」内のすべての「タイトル」

 →Genre
   →すべての「ジャンル」
     →選択した「ジャンル」に該当するすべての「アルバム」
       →選択した「アルバム」内のすべての「タイトル」

 →Folder View
   →監視している音源フォルダの構造の通り
    (いわゆるフォルダで見ていくという方法)


 Folder Viewを除けば、用意されているのはアルバム/アーティスト/ジャンルという三大基本要素のみ。
 これ以上の設定項目は何もない。
 とはいうものの、「Aritst」も「Genre」も、アルバム単位の表示に行き着くため、決して使い勝手は悪くない。これはTwonkyMediaの「アーティスト/アルバム」、「ジャンル/アルバム」と同等の挙動である。

 ただ、並び順はアルバムタイトルのA-Zではなく、アーティストのA-Zとなる。
 すなわち、例えばLUMIN L1における「Genre」というツリーは、実質的に「ジャンル」と「アーティスト」でもってソートが可能となっている。
 百聞は一見に如かず。
23


 あとは、当然ながらDSDにも対応。

 アルバムアートの高解像度配信も問題なし。


 以上が、UPnP/DLNA対応サーバーとして見た時のL1の挙動である。
 実にシンプル。
 一般的なコントロールアプリと組み合わせたなら、ナビゲーションツリーの選択肢の少なさに物足りなさを感じる人も多いだろう。

 しかし、LUMIN Appと組み合わせるとすれば、事情は変わってくる。

 LUMIN Appは大半のコントロールアプリとは異なり、サーバーソフトが供するナビゲーションツリーを表示するだけに留まらず、アプリ自身でもナビゲーションツリーを用意している。(むしろ、当初は後者がメインだった)
 詳細はこの記事を参照してほしいが、LUMIN Appを使用することで、L1のナビゲーションツリーは実質的に「Song」・「Album」・「Aritst」(アルバムアーティスト・ソングアーティスト切り替え可能)・「Genre」・「Composer」・「Year」・「Folder View」となる。ここまで選択肢が広がれば満足という人も多いのではないか。どのみち私は「Genre」以外ほとんど使わないだろうが……



 問題もある。
 とにかく不安定なのだ。

 エラーが出る。
 幾度となく唐突にサーバーがオフラインになる。
24

 サーバーソフトのナビゲーションツリー(LUMIN Appにおいては「UPnP Browse Mode」と呼ばれる)において、全曲スキャンが終わっているにも関わらず、「Artist」と「Album」が一部項目しか表示されない。
26
25


 もしかしたら困る人がいるかもしれないので、こまめに改善していってほしいところだ。
 ファームウェアのバージョン1.02の出来立てほやほやなので、ある程度は仕方がないのかもしれないが。

 とにかくシンプル
 この一言に尽きる。

 「サーバー」というより「ライブラリ」である。
 UPnP/DLNA対応サーバーとして他のネットワークオーディオプレーヤーでも使えることは使えるだろうが、現状では謳い文句のとおり、アプリ自身でライブラリを覗きにいくLUMIN Appとの組み合わせでもって十全に機能を発揮するという印象。
 L1のLはLibraryのL。

スポンサーリンク


関連記事

【音源管理の精髄】 JRiver Media Centerでネットワークオーディオする! 【ネットワークオーディオTips】

 JRiver Media Center。長いから以後JRiverと呼ぶ。  高品質かつ多機能な再

記事を読む

【システム】 Nmode X-PW10

 オーディオマニアとは業が深いもので、何か機材を買って「なんていい音なんだ!」と感動しても、同時に「

記事を読む

DELA N1Z 音質編

 さて…… ○再生環境 LUMIN A1 BENCHMARK DAC2 HGC

記事を読む

LUMIN L1 音質編

 L1についてハード、ソフト、運用と見てきたが、オーディオ的なセンスに溢れた豪華な筐体であるという一

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第171回『エイリアン 四部作』

『エイリアン』  画質:7 音質:8 『エイリアン2』 画質:8 音質:10 『エイリアン3』 

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第192回『パーフェクトブルー』

オタクの描写が的確かつ重すぎる 「これがお前らだ!!」と…… 監督…… 画質:6 音質

記事を読む

【音源管理の精髄】 いざ、リッピング――機械任せにしてはいけない! 【ネットワークオーディオTips】

 PC/ネットワークオーディオが隆盛を極めたところで、CDの価値が消えてなくなるわけではない。  

記事を読む

【ネットワークオーディオTips・実践編】 ネットワークオーディオプレーヤーを使う

 この記事で扱うのは、いわゆるオーディオ機器としてのネットワークオーディオプレーヤーである。  こ

記事を読む

【Munich HIGH END 2017】Mark Levinson No519 【Roon Ready】

 Munich HIGH END 2017で気になった製品やら何やら。 <HIGH END

記事を読む

【BDレビュー】第329回『MAMA』

 夏、熱すぎて無性にホラー映画が見たくなって買った。 画質:9 音質:10 (評価の詳

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

月刊HiVi 2017年11月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 11月号 10/17発売 「ロマンポルノ」を

【ホームシアターでゲームをしよう!】第3回『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』

https://www.youtube.com/watch?v

TIAS2017の思い出

 色々あるが、最も印象に残ったのはナスペックブースでのPlayback

【イベント報告】東京インターナショナルオーディオショウ2017 於:トライオードブース

予告:東京インターナショナルオーディオショウに参加します  

【ホームシアターでゲームをしよう!】第2回『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』

https://www.youtube.com/watch?v

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / 蜃気楼

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【ホームシアターでゲームをしよう!】再始動

 諸事情により、第1回『The Last of Us』以来

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / Precious Morning

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【BDレビュー】第345回『RWBY Volume 4』

画質:8 音質:6 (評価の詳細についてはこの記事を参

JPLAYの入門ガイドを作成しました

JPLAY日本語公式ページ →PCオーディオ入門者向け設定ガイド

月刊HiVi 2017年10月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 10月号 9/16発売 祝35周年・UHDブ

【ハイレゾ音源備忘録】Helge Lien Trio / Guzuguzu

おまえの新譜グズグズじゃねーか(歓喜) ・アーテ

【ハイレゾ音源備忘録】Tingvall Trio / Cirklar

・アーティスト / アルバムタイトル Tingvall

【ハイレゾ音源備忘録】Julian Lage / Arclight

・アーティスト / アルバムタイトル Julian La

【レビュー】DSP-Dorado 音質編

外観・導入編 設定・運用編 ・再生環境(詳細)

【UHD BDレビュー】第33回『ザ・コンサルタント / The Accountant』

画質:6 音質:8 (評価の詳細についてはこの記事を参

【レビュー】DSP-Dorado 設定・運用編

外観・導入編  DSP-Doradoは意外と(?)多機能

【イベント情報】東京インターナショナルオーディオショウに参加します

 既にオーディオ誌で見たという人もいるかもしれませんが、 2

【UHD BDレビュー】第32回『メッセージ / Arrival』 米国盤

画質:7 音質:8 (評価の詳細についてはこの記事を参

【レビュー】SFORZATO DSP-Dorado 外観・導入編

「純粋なネットワークオーディオ」への憧憬 続・「純粋なネットワークオ

→もっと見る

PAGE TOP ↑