*

【音源管理の精髄】 サーバーソフトとナビゲーションツリー 【ネットワークオーディオTips】

公開日: : 最終更新日:2017/08/12 PC・ネットワークオーディオ関連, オーディオ・ビジュアル全般

 サーバーソフト。
 サーバーをサーバーたらしめているものの正体。

 単にサーバーソフトと言った時、基本的にUPnP/DLNA対応サーバーとして機能するソフトを意味する思って差し支えない。
 それ以外、PCの再生ソフトやMPDなどの「サーバー」と「プレーヤー」双方の機能を持つソフトは、他のプレーヤーに対するサーバーソフトとしても機能する場合がある。
 Roonは純粋な「サーバー」から逸脱した機能を持つため、単なるサーバーソフトと呼ぶのは難しい。

 必要に応じて以下の記事を参照されたし。

そもそもUPnP/DLNAって何だ?
DLNAにおけるデバイスクラスについて
ネットワークオーディオの三要素――『サーバー』・『プレーヤー』・『コントロール』

 UPnP/DLNA対応のサーバーソフトであれば、UPnP/DLNA対応のプレーヤーはもちろん、OpenHome対応のプレーヤーとも自由に組み合わせて使うことができる
 この「自由に組み合わせ可能」ということこそ、UPnPベースのサーバー&プレーヤーを使うシステムの肝と言える。



 さて、ここからは「サーバーソフトにはこんなのがある」というのを紹介する。

2

 重複するものは除き、上から、


・Twonky ――(T)のアイコン。おそらく最もメジャーなサーバーソフト。サーバーの名称も、アイコンも、Twonkyのバージョンが上がるごとに変化してきた。

・MediaMonkey Server ――猿のアイコン。おなじみの再生ソフトMediaMonkeyのUPnPサーバー機能。

・Windows Media Player ――Windowsのアイコン。実はWindows7のMedia Playerに備わっているサーバー機能。

・Asset UPnP ――ディスクから電波? のアイコン。しばらく見ないうちに随分アイコンがダサくなった。昔は山というか三角形というか、そんな具合だったのに。

・MinimServer ――楽譜&音符のアイコン。LUMINとの絡み、DSD配信が可能ということで最近名前を見るようになった新鋭サーバーソフト。

・foobar2000 Media Server ――宇宙人のアイコン。おなじみの再生ソフトfoobar2000のサーバー機能。要追加コンポーネント。

・JRiver Media Center ――再生ボタンとかがくっついた丸っこいアイコン。マイナーな再生ソフトJRiver Media Centerのサーバー機能。DSD配信が可能だとかなんとか。


 手元にあるものをパッとかき集めただけでもこんなにある。

 ひとつひとつ見ていこう。


・アイコンがそれぞれのサーバーソフトを示すのはわかった。じゃあ「PC」とか「4th」ってのは何だ?
→サーバーの「名前」。ひとつひとつ自分で設定する。たとえば「逆木一の巣」とか、「伏魔殿」とか、「パンデモニウム」とか、ノリと勢いでいかようにも名づけられる。

・foobar2000とかMediaMonkeyってPCの再生ソフトだったような?
→その通り。しかし、彼らはUPnPサーバーの機能を備えているため、サーバーソフトとしても機能する。この手の再生ソフトの機能を使ったPCのサーバー化は、サーバーを手に入れる最も手っ取り早い方法である。

・Twonkyのアイコンが三つもあるのはどういうこと?
→「Twonkyが走っているサーバー(機器)が三つある」ということ。この場合、デスクトップPC(PC)、ノートPC(Note)、NAS(TwonkyMedia[NASC00…])という具合に。

・ということは、サーバーソフトの数だけ機器があるってこと?
→No。現在私のシステムでサーバーになっている機器はデスクトップPCと、ノートPCと、NASの三つ。
 NASはTwonkyのみ。
 ノートPCはTwonkyとWindows Media Playerの2種。
 デスクトップPCにはTwonky含め6種。

 つまり、複数のサーバーソフトを走らせることで、ひとつの機器が複数のサーバーとして機能する、ということ。
 そんなことをして意味があるのかと言われれば……あるにはあるのだが、実際の運用はなかなかに難しい。


 さて、一言で『サーバーソフト』と言っても、実は多種多様なものがあるということを分かってもらえただろうか。
 決してTwonkyだけがサーバーソフトというわけではないのである。


 しかし、大事なのはここからだ。

 何度も何度も述べてきたが、PCオーディオにおいてもネットワークオーディオにおいても、基本的にタグに基づいて音源のブラウズ/選曲を行う。

 それではサーバーソフトによって何が違うのか。
 サーバーソフトは何を担うのか。



 『どのタグを参照してデータベース化を行い、どのような階層構造で音源/ライブラリを提示するか』。

 これこそ、サーバー/サーバーソフトが担う極めて重要な部分である。




 核心である。絶対に覚えてほしい。

 そして、このサーバーソフトによって異なる『ブラウズ/選曲の際の階層構造』のことを、特に『ナビゲーションツリー』と呼んでいる。呼び方は色々あるようだが、意味するところは同じ。

 このタグベースのナビゲーションツリーは、サーバーが読み込んでいる音源のフォルダ構造とは独立している
 例えば、「NASには作曲家→指揮者→アルバムという風に音源フォルダを構築しているのに、コントロールアプリではそのように表示されない!」という話を聞く。
 しかし残念ながら、フォルダの構造をどれだけ頑張って構築したところで、あくまでタグに基づくナビゲーションツリーには反映されないのである。
 一方で、フォルダベースのライブラリを活用する方法もきちんと存在する。大抵のサーバーソフトのナビゲーションツリーには直接フォルダ構造を見ていく――いわゆるフォルダ掘りをするための「フォルダー」という項目が用意されている。こだわりを持ってフォルダベースのライブラリを構築している人はこれを使おう。ただし、ブラウズ/選曲の際にフォルダ掘りをしたところで、ソフトにおける音源の情報は基本的にタグが参照されることに変わりはない。決してタグをおろそかにしていいということにはならない。

 サーバーソフトが変わればナビゲーションツリーも変わる。死ぬほど重要なことだ。
 最悪の場合、「何の気なしにNASを買い替えたら、今までの選曲方法がまったく使えなくなってしまった」なんてことが起こり得る。

 よって、サーバーソフトやナビゲーションツリーの検証や吟味もなしに、「オーディオ用NAS」とかなんとか言って製品をすすめること自体、本来であればあり得ない
 無責任の極みである。



 では、今回の記事で登場したサーバーソフトについて、それぞれのナビゲーションツリーの一端を見ていくとしよう。


・Twonky
3

・MediaMonkey Server
4

・Windows Media Player
6

・Asset UPnP
7

・MinimServer
9

・foobar2000 Media Server
8

・JRiver Media Center
5


 こんなに違うのか、と思うかもしれない。
 その通り、こんなに違うのである。


 最後に一応言っておくと、ナビゲーションツリーそのものは別にサーバーソフトに限った話ではなく、PCの再生ソフトにも普通に見られるものである。
 しかし、サーバーとコントロールアプリの使用が前提となるネットワークオーディオでは、とりあえずマウスをカチカチしてフォルダを漁ればどうとでも音源を見つけられるPCのようにはいかない。
 フォルダ掘りも出来るとはいえ、ネットワークオーディオにおけるナビゲーションツリーの重要性はPCオーディオの比ではない。


 サーバーソフトそれぞれの詳細は個別記事にて。



【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】

【レビュー】 視た・聴いた・使った・紹介した機器のまとめ 【インプレッション】

【Roon】関連記事まとめ

よくある質問と検索ワードへの回答

スポンサーリンク


関連記事

【ハイレゾ音源備忘録】サラ・オレイン / サラ-プレミアム・セレクション

・アーティスト / アルバムタイトル サラ・オレイン / サラ-プレミアム・セレクショ

記事を読む

【BDレビュー】 第228回『パンズ・ラビリンス』

前々から見たかった作品、ようやく国内でBDが出たので初視聴。 「ファンタジー」という言葉の意味を、

記事を読む

【UHD BDレビュー】第24回『マグニフィセント・セブン』 【Dolby Atmos】

画質:8 音質:13 (評価の詳細についてはこの記事を参照) 映像:HEVC 

記事を読む

別に無理して「プレーヤー」にしなくても……

 一昔前、「ネットワークオーディオプレーヤーと名乗りながらUSB DACとしても使える」ような製品に

記事を読む

Marantz SR7009

マランツ、同社初のDolby Atmos対応AVアンプ SR7009」。音場補正用マイクとスタンドも

記事を読む

【音響の火花】 鴉-KARAS-

 と、いうわけで【音響の火花】を始めようと思う。第1回なので、どう書くべきか、どんなデータが必要かも

記事を読む

PS4 Proが来た!

 PS4 Proの発表のタイミングで初期型を手放した結果、2ヶ月もPS4で遊べないというのは想像以上

記事を読む

【BDレビュー】 第247回『オブリビオン』

 想像以上に面白かった映画。そして何より…… 画質:14 音質:11 映像:A

記事を読む

【BDレビュー】第300回『ぼくのエリ 200歳の少女』

 足かけ8年以上、とうとう300回到達。  今までにいったい何千枚のBDを見てきたかわからないが、

記事を読む

Nmode X-DP10

<ヘッドホン祭>Cocktail Audio、デジタル出力特化の新ミュージックサーバー/Rogers

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【地元探訪・神様セカンドライフ編】アオのふるさと:鬼越蒼前神社(岩手県滝沢市)

 既に地元ではない気もするが別に構うまい。  というわけでひ

NetAudio vol.28で記事を執筆しました

NetAudio vol.28 - Phile-web  昨

4,000,000PVを達成しました

 言の葉の穴は2017年10月19日をもって、4,000,00

SFORZATO DSP-Doradoとfidata HFAS1-XS20を導入した

「純粋なネットワークオーディオ」への憧憬 続・「純粋なネットワークオ

月刊HiVi 2017年11月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 11月号 10/17発売 「ロマンポルノ」を

【ホームシアターでゲームをしよう!】第3回『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』

https://www.youtube.com/watch?v

TIAS2017の思い出

 色々あるが、最も印象に残ったのはナスペックブースでのPlayback

【イベント報告】東京インターナショナルオーディオショウ2017 於:トライオードブース

予告:東京インターナショナルオーディオショウに参加します  

【ホームシアターでゲームをしよう!】第2回『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』

https://www.youtube.com/watch?v

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / 蜃気楼

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【ホームシアターでゲームをしよう!】再始動

 諸事情により、第1回『The Last of Us』以来

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / Precious Morning

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【BDレビュー】第345回『RWBY Volume 4』

画質:8 音質:6 (評価の詳細についてはこの記事を参

JPLAYの入門ガイドを作成しました

JPLAY日本語公式ページ →PCオーディオ入門者向け設定ガイド

月刊HiVi 2017年10月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 10月号 9/16発売 祝35周年・UHDブ

【ハイレゾ音源備忘録】Helge Lien Trio / Guzuguzu

おまえの新譜グズグズじゃねーか(歓喜) ・アーテ

【ハイレゾ音源備忘録】Tingvall Trio / Cirklar

・アーティスト / アルバムタイトル Tingvall

【ハイレゾ音源備忘録】Julian Lage / Arclight

・アーティスト / アルバムタイトル Julian La

【レビュー】DSP-Dorado 音質編

外観・導入編 設定・運用編 ・再生環境(詳細)

【UHD BDレビュー】第33回『ザ・コンサルタント / The Accountant』

画質:6 音質:8 (評価の詳細についてはこの記事を参

→もっと見る

PAGE TOP ↑