押井の趣味丸出しの世界を最高のアニメーターの一人である沖浦啓之がこだわりを持って映像化した作品。
“最後のアナログ作品”なんて言われてるけど、実際は攻殻同様デジタルとアナログのハイブリッド。攻殻に比べてデジタル部が目立たないだけで、実際にデジタルとの融合はより進んでいると言ってもいい。っつーかアニメにおけるデジタルとアナログって言葉の意味をきちんと理解して使ってる奴なんてほとんどいないけどな。
ケルベロスの重機関銃に萌える映画。
画質:4→8(改訂) 音質:9
映像はAVCでビットレートは30台で安定。
音声はリニアPCMの4.6。
画質について。
正直言って残念な画質。
90年代後半の作品として、攻殻よりも高画質を期待したのだけれども見事に駄目。黒レベルがきちんと最低まで落ちないし、全体的に色が濁ってるし、なんとも言えずボケた画になってしまっている。
そりゃあ作品の性格上はっきりくっきりしゃっきりなんて画作りとは無縁だけれども、それは画の甘さとは無関係。明るい場面はそこそこ雰囲気出てるけど、暗い場面はかなり悲惨。
どーしたバンダイビジュアル、1万も出させてこんなもんかよ。
それともオリジナルマスターの状態が破滅的だったのか?
※改訂
久しぶりに改めて見ると、実にフィルムの味わい深い画質であると再認識。
コレを書いた当時はまだまだ目が肥えてなかったようで……
アニメがまだフィルムベースで作られていた時代の作品としてはトップクラスの画質。
↑の記述は全て持ち味として肯定し得るもので、“最後のアナログ作品”としての魅力を存分に堪能できる。透明感とグレインのバランスが素晴らしい、90年代後半の高画質の鑑。
音質について。
画質に対してこっちは非常に良好。
雑踏のざわめきやら数多く登場する銃声やらといった効果音は実に生々しい。
曲も良い良い、陰鬱な感じが。
BDレビュー総まとめ
【BDレビュー】 第27回『人狼 JIN-ROH』
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