一週間ほど運用してみての諸々。

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 一言で言えば、動作は安定している。

 「MagicalFinder」で見つからなかったことは一度もなかった。
 NAS・Twonky Serverともに設定画面に入れないというようなこともなかった。
 何度か再起動・電源オフからの起動も行ったが、何かしらの不安定さや不具合を感じることもなかった。起動も終了もそこそこ早い。

 本製品はキットの類ではない完成品で、用途をオーディオに絞っていることもあり、運用に関してユーザーが気にする内容は非常に少ない。新しくアプリを入れる余地もない。
 ネットワークに繋げば勝手に繋がって、あとは最初から用意されている「disk」フォルダに音源を突っ込めば、あとは基本的に何もしなくていい。Twonky Serverが全部やってくれる。
 これを楽と捉えるか拡張性がないと捉えるかは人それぞれと思うが、少なくとも本製品の美点は「楽」という部分にあるはず。
 ちなみにe-onkyoからの自動ダウンロードについては割と本気で価値がわからないので省略する。


 ユーザーが自発的に何かするとすれば、トンキー病の治療の際にTwonky Serverに潜るくらいか。

 トンキー病発症
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 トンキー病治療後
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 静音性は非常に優秀。
 私が使っているのは2TBモデルだが、カリカリ音が気になるシーンはなく、駆動音は部屋の暗騒音にほぼ溶け消えるレベルまで抑えられている。少なくともLUMIN L1(HDDモデル)よりも静か。決して音を抑え込めるような筐体ではないので、少々意外ではある。

 設置は基本的に三点支持だが、加重は平均的ではなく、特にケーブルの関係で後方に集中している。が、それを見越してか第四の足もあり、不安定というほどでもない。
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 ただ、構造上縦置きにするしかないため、13センチという高さが「オーディオラックの隙間」に入れようと思った時に問題になる可能性もある。横置きにしてインシュレーターを使うということもできない。

 NAS本体、Twonky Serverの設定ともに、操作に対するレスポンスや動作は全体的に遅い。特にTwonky Serverの設定画面では、状況にもよるが画面の切り替えに数秒待たされることもある。「ん? 動かないぞどうなったカチカチカチカチ……」でますますドツボにハマる可能性もある……かもしれない。
 PCと比べるのは流石にアレだが、QNAP TS-119と比べても、音源のスキャンに要する時間も含め、遅い。価格もあり、性能的に仕方のない部分もあるとは思うが。
 最初の全体スキャンさえ終わってしまえば、その後の音源追加→即スキャンでは体感するほど時間はかからないため、実使用上は特に問題ないとも言える。

 ネットワークオーディオのサーバーとしての使用感を決定付けるサーバーソフト自体は定評ある(?)Twonky Server(7.2.9)が滞りなく動いているので、その点で問題はない。逆にRockDisk for Audioが使いにくいという人は、Twonky Serverが使い辛いということであり、その時点で市販されている大多数のNASが(初期状態で)使い辛いということになる。


 とりあえず、フリーズすることもなし、バグることもなし、不安定さを感じることなく、ネットワークオーディオのサーバーとして普通に運用できている。
 はじめて使う分には楽だ。



【レビュー】アイ・オー・データ RockDisk for Audio

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