画質:10 音質:10
映像はAVCでビットレートはストレスなく変動。
音声はドルビーTRUEHDの16bit。
画質について。
SPEらしい隙の無い画質。
基本的には橙色の光が支配的な画作りで、屋外・屋内・車内といったそれぞれの空間における色調もきっちり描かれ破綻は一切無い。
画の方向としては極限の解像感を演出するタイプではないが、細部まで情報量が満ちており、人物等のアップ、風景のロングショットともに精細感に不足は無い。
なにより画的に崩れる場面が皆無で、SPEの近作らしい抜群の安定感はさすが。
音質について。
収録音声のスペック的には至って普通ながら、抜群の“聴き取りやすさ”が光る。
ロスレス音声のおかげで音響のダイナミックレンジが大きくなった結果、上を基準に音量を決めると相対的に声の部分が小さくなり、非常に聴き辛くなるということがよくある。ワーナーに多い。その点、SPEのソフトは音響製作の妙なのか、強大なダイナミックレンジを保ちつつもはっきり声も聴かせてくれるし、このソフトも例外ではない。
声は勿論よく通るし、群集のざわめきといった環境音、後半のカーチェイスの轟きなど、そこまで派手さはないものの堅実かつ高品位にまとめられている。
画質音質ともに007カジノロワイアルを思い出させる仕上がり。
久しぶりに見た超優等生的なクオリティのソフト。
BDレビュー総まとめ
【BDレビュー】 第84回『バンテージ・ポイント』
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