画質:7
音質:12
(評価の詳細についてはこの記事を参照)
映像:HEVC 35mmフィルム/2.8K撮影・2Kマスター
音声:Dolby Atmos トップスピーカーの活用:中 オブジェクト効果:小
○画質
とてつもなくなめらか。そして解像感もじゅうぶんにある。
が、あまりにもなめらかすぎてUHD BDとしては情報量に乏しく、4Kならではと言うべき豊かなディテールというのがいまいち感じられない。クローズアップしてもあまり画面に力がない。黒もわりと早めにすとんと落ちる。でも落ち際のグラデーションはものすごくなめらか。
が、そういった泥臭さではなく小奇麗な質感を求めただけと言われれば納得はできる。ほんのりとグレインも効いているが基本的に透明感に富むすっきりした画なので、「凄くクリアで綺麗に見える」という感想もあり得る。情報量以外の要素はそこそこ高水準かつ、全編通じて画質的には安定している。
HDR感はさほどなし。
○見どころ
特筆するようなものはなし
○音質
音楽が命。
トップスピーカーを含むすべての全チャンネルを使って音楽が心躍るミックスで元気よく鳴る。この時点で本作の音は成功したも同然である。ダイアローグ・音楽・効果音のすべてにおいてマルチチャンネル・サラウンドは見事な構築美を聴かせる。
もう一方の音響的主役であるはずのカーチェイスの威力はそれほどでもない。エンジンの唸りやタイヤが路面を擦る音よりも、音楽の方が遥かに前面に押し出される。もっとも、「音楽を聴きながら走る」のではなく「走りながら音楽を聴く」映画なのだから、音楽が音響の主役になったところで何もおかしくはない。
要所要所で繰り広げられる銃撃戦は期待通りの創意工夫にくわえて想像以上の威力を聴かせ、アクション映画としても十二分なダイナミズムを得られた。
トップスピーカーの活用は音楽の全面展開がメインであり、それ以外では一味のアジトなと、いかにも声が反響しそうな空間では上から声の反響が降ってくる。しかし同一環境で行われる銃撃戦の音はまったくトップスピーカーに展開しないので、完全に活用方法を割り切っているようだ。
○聴きどころ
音楽すべて
○総評
あらためて家でじっくり見ると、新たな発見がいろいろとあって面白い。
「でかい音」ではなく、「いい音」で聴いてこそ最大限に楽しめる作品。
○再生環境(詳細はコチラ)
・ソース
Panasonic DMP-UB90
・映像
LG OLED55B6P
・音響(センターレス6.1.4ch)
Pioneer SC-LX59(AVプリとして使用)
Nmode X-PM7(フロント)
Nmode X-PW1 ×4(フロント以外の全チャンネル)
Dynaudio Sapphire(フロント)
Dynaudio Audience122(サラウンド)
Dynaudio Audience52(サラウンドバック)
ECLIPSE TD307MK2A ×4(トップフロント・トップリア)
ECLIPSE TD316SWMK2(サブウーファー)
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