犬はスタン・ウィンストン大先生の作品


画質:7 音質:8


仕様詳細はsiro様の記事参照

画質について。
グレインを相当洗い流したと見えるS/N路線の画。
南極基地の全体像を捉えたカットで一部ノイズにまみれる以外は総じて丹念な仕上がりであり、82年制作の作品としてはかなり上等な部分に入る。
特筆すべきは映像全体に漂う透明感。雪国の冬の空気は冷たく澄んでいるものだが、この作品の空気も実に透き通っている。もっとグレイニーに振ったとしてもこれ以上に情報量が出るとはあまり思えないし、せっかくどこぞの雪山や巨大冷凍室で撮ったのだから、冷たい高S/N路線の画作りは正解と思う。この透明感こそが不気味な奥行きを生む。
そして見えるべき部分はしっかり見える。
滴る液も恐ろしい光沢に輝く。
見どころ:



音質について。
爆発音等で安直なサラウンドミックスが散見されるものの、基本的には静かで穏やかで紳士的ですらある。
作品の性格上びっくりどっきりといったシーンが多いが、極端に音が大きくなることも無い。あくまで静かに、それ故にひそやかに浸透してくる。
クライマックスは耳を澄ませば澄ますほどおぞましさに気付く。
聴きどころ:
電気ショック
発電室



BDレビュー総まとめ