*

【BDレビュー】 第184回『グラディエーター』 国内盤&独盤

公開日: : 最終更新日:2013/12/15 BD・ホームシアター関連, オーディオ・ビジュアル全般

海外では旧版から新装版への無償交換までしたとかなんとか。
でも日本では発売元にクソほどのやる気もないのか、待てど暮らせど一向に対応する様子も無いので結局輸入。
ちなみに輸入したものは独盤。10周年記念エディションということらしい。


画質 旧版:7 新装版:9  音質:10


映像はAVC、音声はDTS-HDMAの24bit ココは共通

画質について
旧版:
デジタルデータに起こした時点で情報量が少ないのが明らかで、そのくせBD化に際してとりあえず見栄えを良くしようと安直かつ過剰にシャープネスをかけており、まるで出来の悪いDVDのように見える。ローマのコロシアムの一回目、戦車が走り出てくるカットなどはむごたらしい有様である。
不自然な輪郭強調に加えて白飛びも著しく、この二つが原因で細やかなディティールが見事につぶれてしまっている。これは特に武器や鎧の金属光沢や質感においてはなはだしい。
暗いシーンではこれらの弊害はあまり目立たない。フィルム撮りのくせに、明るい場面よりも暗い場面の方が全ての面で高画質という面白い画。つまるところ、ソフト化における失敗作。
全体的にはハイビジョンとして及第点だと思うが、とにかく輪郭強調と白飛びで全て台無しになっているという印象を受ける。
海外新装版:
まず、旧版も新装版も、エンコード前の大元のデジタルデータは同じものだと思う。
旧版がやっつけ仕事で適当にBDをこしらえたのに対し、こちらは丁寧にじっくりとお色直しを行った、という印象。
輪郭協調と白飛びはすっかり洗い落とされ、コントラストは再調整され、色味も旧版のどこか白けた具合からずいぶんと濃厚な方向にシフトしている。結果としてDVDに毛が生えたようながっかり画質から、壮麗重厚にして十分高画質と推奨できるレベルになった。
しかし、高画質になったとは言ってもあくまで“丁寧なお色直し”というレベルにとどまっているのも事実。旧版に比べれば見違えるように素晴らしい画ではあるものの、やはりコロシアムのシーンなどでは情報量的に厳しいカットも散見される。
フィルムスキャンからやり直して、あと一回くらい変身を残しているような気がしてならない。
旧版と新装版の比較写真でも貼りたいところだが、以前画面写真を貼ったら運営からNGを食らったのでその辺は無し。参考としていつも挙げているBlu-ray.comに掲載されているものをご覧いただきたい。
見どころ:
冒頭・ゲルマンの森
コロシアム一回目・入場からぐるりとカメラが回るシーン

音質について
グラディエーターのDVDが発売された頃はちょうどDVDの流行り始めにして、サラウンドの流行り始めだったような記憶がある。で、グラディエーターはサラウンドデモでも頻繁に使われていたような記憶がある。
DVDの時点で散々再生したソフトだが、やはりBDになると鋭さ、厚み、音数、いずれも別物である。
冒頭の弓矢・カタパルトによる全方位音響に始まり、コロシアムに入ると今度は客席からの歓声による全方位音響となる。分厚い音の包囲網の中で怒号と剣劇が入り混じる。裂けた肉と砕けた骨が吼え猛る。カメラよりも前を横切るハンマーやフレイルの音までサラウンドチャンネルを駆け巡る。そのうえ勇壮なBGMも豪華に吹き抜ける。血沸き肉踊るロマン。
これらのある種大げさな音響はサラウンド黎明期という時代が求めたものなのかもしれない。
聞きどころ:
冒頭
ぐるんぐるん回るフレイル



BDレビュー総まとめ

スポンサーリンク


関連記事

【ハイレゾ音源備忘録】 Fourplay / Fourplay

・アーティスト / アルバムタイトル Fourplay / Fourplay ・購入元 H

記事を読む

【音源管理の精髄】 dBpoweramp Tag Editorを使ったDSDのタグ編集 【ネットワークオーディオTips】

Tag&Renameを使ったDSDのタグ編集 Mp3tagを使ったDSDのタグ編集

記事を読む

【ネットワークオーディオTips】サーバーソフトの紹介 『Twonky Server』

 ソフトのバージョンアップに伴い、2013/12/09初出の記事を刷新。 サーバーソフトの紹介

記事を読む

Primareの新フラグシップ・PRE60 & A60は今春発売! の予定

 公式HP  本気でそのパンダみたいなデザインのまま発売するのか……  純シルバー(プラ

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第69回『ブレードランナー』

画質・実写場面:7 特撮:10☆ 音質:10 映像はVC-1でビットレートは10台後半が中

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第216回『パルプ・フィクション』

なんだこのクソくだらない映画は……たまげたなぁ……(褒め言葉 画質:9 音質:9

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第9回『ロッキー・ザ・ファイナル』

思い出ボム 画質:7 音質8 映像コーデックはMPEG-2でビットレートは30台

記事を読む

ECLIPSE TD316SWMK2 いろんなタイトルとの組み合わせ③

0.1の壁 導入編 リファレンスBD10タイトルとの組み合わせ いろんなタイトルとの組み合わせ

記事を読む

SFORZATOに行ってきました

 こないだの東京インターナショナルオーディオショウにあわせて。  2010年のハイエンドショウの時

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第196回『デスペラード』

画質:7 音質:14 映像はAVC、音声はDTS-HDMAの16bit 画質について

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

『オペラ座の怪人』のUHD BD

オペラ座の怪人 4K ULTRA HD&ブルーレイ(3枚組) 初回限定

【インプレッション】Playback Designs Merlot DAC 外観編

Playback Designs Merlot DAC - ナスペック

【菅江真澄紀行文・本編紹介】第一章「栗駒の心臓を御室に見る」

クラウドファンディングサービス「FAN AKITA」でプロジェクトを実

NetAudio vol.25で記事を執筆しました

 この手のおしらせはしばらく放置していたが、これからはマメにやっていこ

「FAN AKITA」のプロジェクトで目標金額を達成しました

小町ゆかりの地「真澄と歩く」出版プロジェクト - FAN AKITA

MQAのソフトウェアデコードって……

MQA Decoding Explained - Audio Stre

LUMINがRoon Readyになったような

 ん?  !?  常時起動の単体Roon Serv

3,000,000PVを達成しました

 言の葉の穴は2017年1月5日をもって3,000,000PV

canarino Fils × JCAT USBカードFEMTO

 canarino Filsの導入当初は、ちょいと思うところがあって、

TIDAL MASTERS with MQA

TIDAL MASTERS TIDAL is deliverin

Roon 1.3のプレビュー

Coming over the hill: the monstrous

言の葉の穴 2016-2017

 「言の葉の穴」読者の皆様、あけましておめでとうございます。  昨年

言の葉の穴 2016年のハイライト 創作・地元ネタ編

 もうすぐ終わるので振り返り。  オーディオだけではないのである。

言の葉の穴 2016年のハイライト オーディオ・ビジュアル編

「言の葉の穴」的2015年のAV関連ニュース10選  独断と

2016年の心残りその2 まだ見ぬOPPO Sonica DAC

OPPO Sonica DAC そして素晴らしいのは、この手の製

2016年の心残りその1 LUMIN、未だRoon Readyならず

Roon Ready、ネットワークオーディオ第五の矢  LU

2015年の心残りは2016年でどうなったのか

2015年の心残りその1 ESOTERIC N-05 紹介記事

【BDレビュー】第341回『帰ってきたヒトラー』

画質:8 音質:8 (評価の詳細についてはこの記事を参

シン・ゴジラのUHD BD

「シン・ゴジラ」が'17年3月22日BD/UHD BD化。初公開映像満

【BDレビュー】第340回『DOOM / ドゥーム』

画質:6.66 音質:13 (評価の詳細についてはこの

→もっと見る

PAGE TOP ↑