オーディオを初めてかれこれ8年になるが、恥ずかしながら今の今まで「ルームチューニング」なるものを、実際に何らかのアクセサリを用いて行ったことがなかった。
スピーカーセッティングは当然厳密にやるにしても、機器にスパイクを履かせてスパイク受けを置く、インシュレーターを噛ます、オーディオボードを敷く、その手のものに比べると、「ルームチューニング」はずっと敷居が高かった。壁、あるいは天井に何かくっつける・貼り付ける必要があるというのは、賃貸暮らしをしている時点で難しいからだ。
現在の部屋に置いてあるのはオーディオ機材&ラック以外はBDの棚だけで、明らかに響きが過剰。ただ、その響き自体今までのオーディオ遍歴の中で得られなかった類のものなので、ずっと放置してきたし、それを楽しんできたのも事実。
が、ここいらでオーディオの経験値を上げようと一念発起。
何かしようと思ったとき、最も目に付いたのがこの部分。
いわゆる部屋のコーナーで、しかも硬いスクリーンボックスが近くにある。
見るからに嫌な響きを溜め込んでそうな部分だ。
で、導入したのがコレ。
SOUND SPHERE PM400である。
色は問答無用でブラックを選択。
公式HPの情報は色々と古いので要注意。
なんでコレを選んだのかと言われれば、
・馴染のショップで詳しくレビューされていた
・黒がカラーにある
・安い
特に三番目。
ひっくり返すとこんな感じ。
かなり軽い。
そしてベースの素材は木材のようだ。ペンキか何かで白く塗っている。
本来であればマグネットが貼ってあるのだが……
壁紙と黒さの比較。
これだけの黒さがあれば、シアターユースとして真っ黒にした壁紙からも無闇に浮かずに済みそうだ。
というわけで、いざ設置。
壁に鉄板シート? をタッカーで止め、本体のマグネットと接着する方式。
見ての通り、部屋の構造上天井に2ミリ程度の段差があり、天井との接着強度が気になる。
そして、取り付け。
こんな感じ。
肝心の音の変化はと言うと、
・今までマスキングされていた細かい音が聞こえるようになり、音数が増えた
・低音の輪郭が明瞭になった
・音楽に包み込まれる感覚は減退した
こんなところだろうか。
どれも過剰な響きがなくなったことによる変化と言える。
ただ、確かに過剰な響きだったかもしれないが、それを今まで楽しんできたのも事実なので、最初はかなり違和感を覚えた。
トレードオフか。
それにしても、とにかくよく吸音する、という印象。吸音材なるものは初めて使ったが、こんなに吸うものなのかと驚いている。
コーナーに設置しただけで、私にとっては劇薬のような効果だった。当分はこのままでいこうと思う。
SOUND SPHEREでルームチューニングをしてみる
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