SOULNOTEのDACには、対応フォーマットのスペックを偏重する流れとは一線を画したストイックな設計&仕様、という勝手なイメージを抱いていた。
それが今回10周年記念モデルとして登場したD-1は、今を時めくES9038PROをデュアルで搭載し、PCM 768kHz/32bitにくわえてDSD 22.6MHzに対応という、一気に時代の先端を抉り取る仕様を纏ってきた。
設計思想や方向性に何らかの変化があったのか、それともそれらを堅持したうえでなお時代の要請にも万全に応えようという意識の顕れか。いちオーディオファイルとして気になるところだ。
というわけで、試聴機をお借りする機会に恵まれた。
なかなか特徴的なデザインながら、フロントパネルは総じて分厚い。
再生中のフォーマットやロックレンジを表示するインジケーターの存在感は必要最小限に抑えられている。
電源を入れると中身も光る。
起動中はそれなりの熱を発するが、火傷するほどの熱さではない。
ただし、上に機材を重ねたり、あまりに狭いラックに入れるのは躊躇われる。
熱、赤い光、この雰囲気……
暖房機器かな?(雪国民並の感想)
なお本体にはスパイクが付属しており、設置に関しては可能な限りスパイクを使った方がよさそうだ。
ドライバについてはNmode X-DP10とよく似ている。
レイテンシーの設定云々は用意されておらず、Kernel Streamingにも対応しない。
JRiver Media Centerを使ってDSD256の音源まで一通り再生してみたが、ドライバの安定度に不安は感じられなかった。ロックレンジも最小設定で問題なし。
つよい。
ところでまったく話は変わるが、今回D-1は最近オーダーして作ってもらったマホガニーのオーディオボードに置いている。
同じ「赤い木」仲間のブビンガと比べてみると、色の濃さには歴然とした違いがある。
マホガニーは色の経年変化が早いらしいので、今後の色の深まりに期待。
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