アニソンオーディオの中で面白いと思った記事なので便乗。
 めんどくさい部分は省くが、なるべく紙面にならった構成とする。
 あと、私は「レファレンス」ではなく「リファレンス」派なので……




 選んだ10個の音源はどれもこれも私にとって思い出深く、かつオーディオ機器を替えた時にまず聴いてみようと思うものを選んだ。
 純然たるアニソンよりもゲーム関連に偏ってしまったきらいもあるが、『アニソンオーディオ』のアニソンの定義にはゲーム音楽も含まれているので問題はないだろう。
 「リファレンス」を名乗る以上、最低限の音質は確保されている……と思う。


 ~リファレンスとした機器たち~
 ココを参照。
 一応ヘッドホンはK701がある。



2014-02-01 22.43.25
タイトル:CHRONO CROSS~時の傷痕~
アルバム:Chrono Cross Original Soundtrack, Disc 1
アーティスト:光田康典

聴きどころ:
クロノクロスのオープニング。説明不要の曲だろう。
私のオーディオの原点。ちなみに初めてAmazonで買った商品でもある。
哀愁漂うイントロの後、無国籍な楽器が一気に弾けてほとばしる鮮やかな旋律は、クロノクロスのオープニングの映像とともに、私の脳裏に焼き付いている。多層的重層的に張り巡らされたこの曲の音を解きほぐしていくことが、私のオーディオ趣味における当面の課題だった。
とにかく音数が多く、それもあまり広くない空間に凝縮されているような鳴り方をするので、ひとつひとつの楽器をきちんと分離させるだけでも機材には相当な解像力が求められる。また、高域の鮮烈な抜けはもちろん、埋もれがちな低域の輪郭をどれだけ明確に描き出せるかも重要になる。



2014-02-01 22.43.32
タイトル:RADICAL DREAMERS~盗めない宝石~
アルバム:Chrono Cross Original Soundtrack, Disc 3
アーティスト:みとせのりこ/光田康典

聴きどころ:
クロノクロスのエンディング。
アコースティックギター一本にボーカルというシンプルな構成で、光田康典氏をして「ゼノギアスのエンディングよりもこっちのほうが好きかも」と言わしめた曲。
生々しさに溢れた音で、特にギターの弦がこすれる「キュッキュッ」という音は背筋にぞくりとくるような感触がある。シンプルで伸びやかなボーカルと合わせ、ギターの音とボーカルの表現力を聴く。



2014-02-01 22.43.37
タイトル:Tank!
アルバム:Cowboy Bebop O.S.T 1
アーティスト:シートベルツ/菅野よう子

聴きどころ:
カウボーイビバップのオープニング。
これまた時の傷痕同様非常に凝縮された音。まずは音の解像力、そしてホーンセクションのエネルギーとドラムの連打、さらにベースのうねりを取りこぼすことなく描き出せるかどうか。そして、自然と体が動き出すような躍動感を再生したい。



2014-02-01 22.43.42
タイトル:The Real Folk Blues
アルバム:Cowboy Bebop: Vitaminless
アーティスト:シートベルツ/菅野よう子

聴きどころ:
カウボーイビバップのエンディング。
強力なインストゥルメンタルとそれに負けないソウルフルなボーカルのエネルギーを存分に受け止め、表現できるかどうか。
少々音圧が高めだが、様々な楽器とボーカルの絡みを聴くには好適。
サントラ第三弾に入っている「See You Space Cowboy」も是非。



2014-02-01 22.43.48
タイトル:SMALL TWO OF PIECES ~軋んだ破片~
アルバム:Xenogears Original Soundtrack, Disc 2
アーティスト:Joanne Hogg/光田康典

聴きどころ:
ゼノギアスのエンディング。
ゲーム本編は今さらプレイし直したいとは思わないが、この曲を含め、音楽はずっと聴き続けるだろう。
基本的にはアコースティックを中心とする豪華なバックを備えたバラード調の曲なのだが、途中でエレキギターが鳴り始めたりして、それがまた切ない音色で抜群の盛り上がりを演出する。ゲーム本編の長く重苦しい旅路を経験していればこそ、Joanne Hoggの歌声に底知れない癒しを得る。
純然たる音質としてはどうなのかなと思うところもあるが、とにかく大好きな曲。



2014-02-01 22.43.52
タイトル:Song Of Mana (Ending Theme)
アルバム:聖剣伝説 Legend Of Mana, Disc 2
アーティスト:Annika Ljungberg/下村陽子

聴きどころ:
据え置き機における聖剣伝説シリーズ最後の作品を締めくくるエンディングテーマ。
スウェーデン語の歌詞は何を言っているかさっぱり分からないが、とにかく多幸感に満ち溢れた曲で、聴いていると実に幸せになる。
作品のイメージと完璧に一致する、鮮やかで、色彩感豊かで、どこか不思議で、そして懐かしい音。
溌剌としたボーカルと異国情緒漂う楽器の音を目いっぱい空間に散りばめて聴きたい。



2014-02-01 22.43.58
タイトル:Brothers of Blood
アルバム:God of War III
アーティスト:Gerard Marino

聴きどころ:
私が愛してやまないGOD OF WARシリーズ、その完結編たるGOW3のラスボス戦BGM。
始まりの地にして宿業の交わる場所、ガイアの心臓を舞台に激突するクレイトスとゼウスの最終決戦をこれでもかと盛り上げる震天動地の音。
重く激しい楽器群のうねりに猛々しいコーラスが折り重なり、五感を燃え上がらせ未曾有の領域へと魂を誘う、そんな音を出したい。
実はスカイウォーカー・サウンドで収録されており、オーディオ的な意味の音質も相当なものがある。



2014-02-01 22.44.04
タイトル:YOU feat kazami tsuchie
アルバム:YOU ~向日葵~
アーティスト:kazami

聴きどころ:
サムライチャンプルー17話のエンディングテーマ。
実に耳馴染のいいボーカルとコーラスに存在感のある低域が絡み、とてつもなく心地よい音を作り出している。睡眠導入剤としては最高の曲である。
奥ゆかしいバスドラムのリズムが曲に命を与えており、システムにはそれをしっかり表現しつつ、後を引かない歯切れの良さも必要だろう。



2014-02-01 22.44.09
タイトル:Roundabout
アルバム:Fragile
アーティスト:Yes

聴きどころ:
ちょっと邪道かとも思ったが、ジョジョ第一部のエンディングに使われたとあっては挙げざるを得ない。
この10選の中では間違いなくオーディオ的音質の頂点に位置する。それどころか、最新録音のアルバムを軽く薙ぎ倒し、ハイレゾ音源になるとそんじょそこらの高音質音源が裸足で逃げ出すほどの音質である。
異様な生々しさを放つギターのイントロから雪崩れ込むように始まる音の奔流。ギターにベースにドラムにキーボードにボーカルにコーラスワーク、すべてが絶妙に溶け合いつつも個々の存在感は抜群で、音場は広く前後に左右に上下に展開し、とてつもない高揚感を生み出している。
音楽的にもオーディオ的にも傑出した音源であり、アニソン10選どころではなく、私のオーディオシステムにおけるゴールデン・リファレンスである。
ジョジョのアニメで興味を持った人はとにかく一度通して聴いてみてほしい。



2014-02-01 22.44.14
タイトル:アオゾラ
アルバム:炎~homura
アーティスト:吉本佳代

聴きどころ:
知っている人、いるだろうか。
NHKの「みんなのうた」で流れた曲。一応アニメがついていたのでアニソン扱いにさせてもらった。
ピアノとストリングスとボーカル。音数的には今回挙げた10曲で最もシンプルだが、最も清々しく、晴れやかな曲である。
オーディオシステムがどれほど人の心に響く音を出せるのか、この曲を聴いて判断したい。




 ただでさえ音楽の素養がないのに、さらにアニソン縛りとなると……
 拙い文章で申し訳ないが、挙げた曲の良さが何かしら伝われば幸いである。