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コントロールアプリの検証 2014 『Kinsky』(iPad版)

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●イントロダクション
『Kinsky』はLINN純正のコントロールアプリである。
DSのコントロールアプリとしてだけではなく、UPnP対応機器であれば汎用的に使用可能なのも大きな特徴である。
もともとKinskyはPC用のコントロールアプリであり、ながらくスマホやタブレット用のアプリは純正で用意されず、ChorusDSやSongBookがその地位を占めていた。
ようやくKinskyのiOS版がリリースされたのち、とあるイベントにやってきたLINNのエンジニアに「なんかお勧めのコントロールアプリない?」と聞いたら「もちろんKinsky!」と返ってきたことを思い出す。


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●検証環境
無線LANルーター:Buffalo WZR-HP-G450H
NAS:QNAP TS-119 firmware version 3.6.0 Build 0210T
サーバーソフト:TwonkyServer version 6.0.38
レンダラー:MAJIK DS-I
コントローラー:New iPad


●インターフェース&コントロール
LINNによる公式マニュアルとサウンドクリエイトによるTipsが充実しているので、簡潔に紹介したい。

インターフェース。Kinskyは縦でも横でも使用可能。
PC版とレイアウトは全く同じである。
ChorusDSやSongBook Liteと決定的に違うところは、“プレイリストが右で、ブラウザが左”という点。
s_App再生画面 001


DiXiM DMC同様、ブラウザ画面を遡ってサーバーを選択。
s_App再生画面 003


サーバーのさらに上の階層にはこんなのが。
s_App再生画面 002


LINN純正アプリなのに汎用的に使える証拠。
s_App再生画面 005


画面左上、再生中の曲のアルバムアートをタップすると、目いっぱいの大きさでアルバムアートが表示される。
ここで表示されるアルバムアートの大きさはあらゆるコントロールアプリの中でも最大。というより、私の知る限りではiPad&iPad2なら768×768、New iPadなら1536×1536の表示領域をフルに使い切る唯一のアプリ。
ただし、この状態では一切操作は不可能。
s_App再生画面 004



●機能
・再生:〇
・一時停止:〇
・停止:×
・曲送り:〇
・サーチ:〇
・ランダム再生:〇
・リピート再生:〇
・プレイリストでの再生管理:〇
・プレイリストの保存:〇
・検索ウィンドウ:〇
・アルバムアート拡大:〇
・音源のスペック表示:〇
・音量調整:〇
・ミュート:〇
・機器の入力切替:〇
・電源オンオフ:〇
・機器の再検索:〇

明示的な再生停止以外は全部入り。
ボリュームコントロールは不意の大音量を避けるためか、二段構えのホイール式調整となっている。
音源のスペック表示は異様に文字が小さいのだが、New iPadになったおかげで読みにくいということはなくなった。
画面左下の設定から、アプリ起動中はスリープしないようにもできる。


●操作感
速度検証:36.7秒  ※速度検証の詳細についてはこの記事を参照
速度としては平均的。ChorusDSやSongBook Liteに比べるとサムネイルの表示にかかる時間は明らかに長い。

良くも悪くも、“PC版のKinskyそのまんま”ということに尽きる。
それを“操作系がPCと統一されていてわかりやすい”と取るか、“タッチパネルによる操作に最適化されていない”と取るかで評価が分かれる気がする。
私としては後者で、とりあえずブラウザが画面左にある時点で大きく操作感を損なっているように思う。
とはいえChorusDSやSongBook Liteほどには一画面に大量の情報が溢れないことと、どことなくPCのエクスプローラーを髣髴とさせるデザインのおかげで、初めてこの手のあプリを触る人にとっては一番とっつきやすいかもしれない。
そして特筆すべきはアルバムアート拡大時の挙動。
現時点で、iPadにしろiPad2にしろNew iPadにしろ、画面解像度をスペックいっぱいに使ってアルバムアートを表示できるのはKinskyのみである。選曲や操作はChorusDSで行い、だらだら再生するときはKinskyに切り替えて目を悦ばせる、そんな使い方を推奨。
眼福である。



●まとめ

5段階評価――3あれば及第点

・インターフェースの洗練度――4
・情報の一覧性――4
・速度――3
・機能性――4
・安定性――4



ChorusDSやSongBook Liteという、ある程度の歴史を持ってタッチパネルに最適化したアプリにはわずかに劣る程度で、Kinskyのコントローラーとしての完成度はPC版同様非常に高い。現状でも、メーカーが公式に用意している“純正アプリ”としてはダントツの完成度である。純正ならではのDSとの親和性、安定性を活かしたまま、LINN自身の哲学でタッチパネルへの最適化を行えばさらに化ける可能性はいくらでもある。
New iPadでKinskyを使い、アルバムアートを拡大した時に最大の効果を得るためには、“最低でも”1536×1536の解像度が必要になる。
道は険しく遠いが、踏破した暁の僥倖は計り知れない。



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