*

【レビュー】逢瀬 WATERFALL Power 400 運用・音質編

公開日: : 最終更新日:2017/02/26 オーディオ・ビジュアル全般, システム・機器

【レビュー】逢瀬 WATERFALL Power 400 外観編


 使用中は結構な発熱がある。
 同じデジタルアンプ、それもアナログ電源を積んだNmode X-PM7よりも発熱は相当にでかい。触れなくなるほどではないが……

 そしてフロントパネルのLEDがビカビカと光る。


 ひとまず、純粋に聴き慣れた環境でNmode X-PM7と比較すべく、LUMIN A1のデジタルボリュームを使って直結した。
 この時点で、無音時の残留ノイズはX-PM7(Lモード)よりも小さく、非常に抑えられている。

 はてさてどんな音がするものかと思い曲を再生した途端、背景に強烈なサーノイズが流れた。
 何じゃこりゃと思い、再生を止めるとノイズも消える。
 再生する。ノイズ出る。
 止める。消える。
 ……
 …


 とりあえずLUMIN A1のオマケ程度のデジタルボリュームを使ってパワーアンプに直結するなんて手抜き……もといイレギュラーなケースは忘れて、逢瀬DACをDACプリとして使う。
 こちらでは曲を再生してもノイズは出ない。さっきは悪い夢でも見たのだろうか。

 で、音。

 クリアでパワフル。確かにそうだ。
 X-PM7と比べて明らかに低音は伸びているし、量も出ている。ベースラインの輪郭も混濁せずに明瞭さを維持する。
 少なくともSapphireに対して駆動力不足という感じは受けない。

 ……ただ、それ以上の印象がない。
 出てくる音があまりにも素っ気なくて、聴いていて面食らった。
 アンプとして、「スピーカーを鳴らす機械」として高性能であることは明らかだ。Sapphireをしっかりと駆動し、上から下まで滲みなく、明瞭な音を鳴らしている。悲しい環境に置かれたDynaudioにありがちな音離れの悪さとは無縁である。
 しかし淡々と高性能に徹した結果だろうか、出てくる音にまるで色彩、特徴といったものが感じられない。
 正直に言って、Sapphireからこれほどまでにモノクロームな音が出てきたのは初めての経験で、なんとも困り果ててしまった。

 DACプリとパワーという、最も「逢瀬の音」を表出する組み合わせがこの音となると、はたしてDAC単体で得た「生気みなぎる音」という印象は何だったのかとも思ってしまう。Nmodeとの組み合わせが神懸かり的に巧くいったのだろうか。

 結局のところ、本機は私には合わなかった。
 音楽を聴くという行為に求めているものが違った、としか言いようがない。
 陰気なDynaudioをNmodeが持ち前のスピード感で蹴っ飛ばして陽の下で輝かせる、その組み合わせの妙を崩すには至らなかった。

 繰り返すが、Dynaudio Sapphireを精確に駆動しており、WATERFALL Power 400のアンプとしての性能に疑いはない。低音は明瞭さと量感が両立し、残留ノイズも気にならないレベルに抑えられている。より冷静かつ客観的に音楽に向き合おうと思えば、おおよそ色付け呼べるものを持たない、本機の超然とした高性能こそが好適だろう。



【レビュー】 視た・聴いた・使った・紹介した機器のまとめ 【インプレッション】

スポンサーリンク


関連記事

【レビュー】逢瀬 AK4495S試作DAC 運用・音質編

【レビュー】逢瀬 AK4495S試作DAC 外観編  本機のUSB入力はAmanero C

記事を読む

言の葉の穴 2016年のハイライト オーディオ・ビジュアル編

「言の葉の穴」的2015年のAV関連ニュース10選  独断と偏見とノリと勢いで選ぶ2016

記事を読む

「センタースピーカーさえ無ければ」と何度思ったことか

 今まで、何かしら試聴機が届くたびに、ラックの一番上のセンタースピーカーをどかしてスペースを作ってき

記事を読む

【UHD BDレビュー】第1回『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』 米国盤 【Dolby Atmos】

【4K/HDR環境の導入に伴い、2016/07/28初出の記事を更新・追記】  記念す

記事を読む

【ネットワークオーディオTips】続・理想のネットワークオーディオプレーヤーを考える

理想のネットワークオーディオプレーヤーとは?  前回の記事から1年以上が経った。  LU

記事を読む

【AV史に残るBD勝手に10選】第1位『アバター』&『プライベート・ライアン』 ― 高画質・高音質という福音

【BDレビュー】第160回『アバター』 【BDレビュー】第158回『プライベート・ライアン

記事を読む

JPLAYを使うならJPLAYStreamerを使わない手はない

 一年以上前にJPLAY/JPLAYStreamerを取り上げた身として、最近のJPLAYの隆興と、

記事を読む

Roon 導入編

前記事:Roonは音楽鑑賞の未来たり得るか  Roonはソフトであり、サービスである。  メ

記事を読む

【Audio】 システム遍歴 【Visual】

2014/12/05更新終了 以降はシステムまとめに集約 備忘録として。

記事を読む

【レビュー】fidata HFAS1-XS20 外観編

fidata HFAS1-XS20 - 言の葉の穴  もっと強くなったfidata、HFA

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【地元探訪・神様セカンドライフ編】アオのふるさと:鬼越蒼前神社(岩手県滝沢市)

 既に地元ではない気もするが別に構うまい。  というわけでひ

NetAudio vol.28で記事を執筆しました

NetAudio vol.28 - Phile-web  昨

4,000,000PVを達成しました

 言の葉の穴は2017年10月19日をもって、4,000,00

SFORZATO DSP-Doradoとfidata HFAS1-XS20を導入した

「純粋なネットワークオーディオ」への憧憬 続・「純粋なネットワークオ

月刊HiVi 2017年11月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 11月号 10/17発売 「ロマンポルノ」を

【ホームシアターでゲームをしよう!】第3回『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』

https://www.youtube.com/watch?v

TIAS2017の思い出

 色々あるが、最も印象に残ったのはナスペックブースでのPlayback

【イベント報告】東京インターナショナルオーディオショウ2017 於:トライオードブース

予告:東京インターナショナルオーディオショウに参加します  

【ホームシアターでゲームをしよう!】第2回『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』

https://www.youtube.com/watch?v

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / 蜃気楼

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【ホームシアターでゲームをしよう!】再始動

 諸事情により、第1回『The Last of Us』以来

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / Precious Morning

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【BDレビュー】第345回『RWBY Volume 4』

画質:8 音質:6 (評価の詳細についてはこの記事を参

JPLAYの入門ガイドを作成しました

JPLAY日本語公式ページ →PCオーディオ入門者向け設定ガイド

月刊HiVi 2017年10月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 10月号 9/16発売 祝35周年・UHDブ

【ハイレゾ音源備忘録】Helge Lien Trio / Guzuguzu

おまえの新譜グズグズじゃねーか(歓喜) ・アーテ

【ハイレゾ音源備忘録】Tingvall Trio / Cirklar

・アーティスト / アルバムタイトル Tingvall

【ハイレゾ音源備忘録】Julian Lage / Arclight

・アーティスト / アルバムタイトル Julian La

【レビュー】DSP-Dorado 音質編

外観・導入編 設定・運用編 ・再生環境(詳細)

【UHD BDレビュー】第33回『ザ・コンサルタント / The Accountant』

画質:6 音質:8 (評価の詳細についてはこの記事を参

→もっと見る

PAGE TOP ↑