画質:4→8(1話→5話) 音質:6


映像はAVCで基本的にハイビットレート。
音声はドルビーTRUEHD、たぶん16bit。

画質について。
まあ百聞は一見にしかずで実際に見たら一目瞭然なんですけど、フルデジタル製作という関係上、1話から5話までの技術やらワークフローの進化やらがそのまんま画質にも現れています。
1話なんか、コンポジットの時点でキャラ絵の解像度が足りてなくておぞましいことになってますし。おそらくBDの高解像度をもって初めて表出した問題でしょう。もっとも、このコンポジット関係の拙さは最終話付近でも散見しますが。デジタルアニメのワークフローって、この辺の解像度の整合性(特にキャラ絵の)をどうやって合わせてるんですかね? かなり気になります。
背景はそんなに高密度志向ではないので情報量云々を語ることはできませんが、ハイビジョンのアニメとしてはまあまあ及第点といえます。マッハバンドはそれなりにありますけど、たぶん製作段階で既に出ているものかと。
ゼロの画質を見る限り、劇場アニメとして日本初のフルデジタル製作を行ったスチームボーイの画質は驚異的なものがあります。
さて、なんたってこの作品の見どころは3D板野サーカスなわけですが、こちらに関しては非常に満足のいく仕上がりです。サテライトの3DCGはアニメ調とフォトリアルの中間に位置する絵柄が特徴なわけですが、さすがにハイビジョンともなるとあまたのメカ群の情報量に驚かされます。
もっともメカの情報量がBD化で飛躍的に増大した結果として、2D部分との乖離が絶望的に大きくなってますがね。

音質について。
軽い。そのうえ鈍い。
画質はまあ満足できるレベルにありましたが、音質は不満たらたらです。
そもそも音数が少ない上、画面で行われている凄絶な戦闘に対して完全に音が負けてます。
何十発もの納豆ミサイルが変態的な軌道で空を駆けているのに、音の存在感がえらく希薄なのは残念。



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