画質:8 音質:14+


映像はVC-1でビットレートは精々10Mbps台。異常に低い。
音声はDTS-HDMA7.1ch、ビットレートは8Mbpsにも突入する大盤振る舞い。

画質について。
とにかくビットレートが低い。異常に低い。
最近のワーナーどころか、HDDVD同時リリース時代のワーナーよりも低い。
どーなってんだコリャ? SPCLはMPEG2とAVCのラインしか持ってないらしいから、少なくともSPEの自前ではない。するとやはり、以前から主にワーナーのソフトを手がけてきたどこぞのスタジオの、しょぼくれたビットレートのVC-1の系譜に位置づけられるのだろうか。
まあビットレートの問題はこの際おいといて……
甘い画質。
食いすぎてぶくぶくに膨れ上がってしまうような画質。
1960年代と言う時代をイメージした画作りなのだろうか、そもそものマスターの時点で情報量が不足していたりするような感じではなく、意図的なものであるように思われる。実際、甘ーい画作りは全編を通じて統一され整合性がある。
衣装のディティールはきちんと出ており、色彩は見ていて楽しくなる煌びやかさ。

音質について。
豪華絢爛、煮えたぎるエネルギーを感じさせる音。
少なくともオペラ座の怪人を超えている。
間違いなくフロント3chを中心とした音作りで、サラウンド音声はあくまで補助的。しかし使い方が実に上手なので、然るべき場面では素晴らしい仕事をしてくれる。
恐るべきはDTS-HDMAでの7.1ch収録だということ。ウチの5.0chの環境でもこれだけの音をならせるなら、音量を十二分に出せる環境下で完全な再生を行った際にはどれだけの音が踊り出すのか今から楽しみである。



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