画質:7
音質:9
(評価の詳細についてはこの記事を参照)
映像:AVC
音声:Dolby Atmos収録、ドルビーTRUEHD 7.1chで視聴
○画質
画的にはいわゆる映画的な徹底的に作り込まれた印象が希薄で、ドキュメンタリー調の、一種の粗さや荒さが前面にある。一方で色調は明らかに現実から乖離しているため、なんとも不思議な画となっている。
とはいえ、とにかくノイジー!
海中で蠢く露骨なマッハバンド!
今時こんな雑なソフトも珍しい。
解像感はそれなりにあり、粗く荒い画を作品の特色として許容するにしても、BDとしては単純に雑としか言いようがない。
UHD BDでもリリースされているようだが、この雑さは解消されているのだろうか。ただ、船内の濃厚な闇と灼光を照り返す海面の輝きの対比は凄まじく、これは確かにHDRならば表現力が増すだろうなあ、などと思える。
○見どころ
鬼気迫る髭面
○音質
Dolby Atmos収録。
捕鯨船にはマストという縦方向に伸びるオブジェクトがあって船員が行き交い、上空には雷雲が渦巻き、激しい雨が甲板を打ち据え、高々と掲げられた尾びれが天から振り下ろされる様を見れば、なるほどアトモスには打ってつけかもしれない。アトモスなんぞなくとも、それらの重層的包囲感は大いに味わうことができる。
しかしながら個々の音要素は期待していたほど盛り上がらず。音響の主眼は低音域に集中しており、重厚さは申し分ないものの意識を捉える刺激には少々欠ける印象。
○聴きどころ
船に体当たり
○総評
BDとしての出来は端的に言って「雑」。
本作は2Kマスターのため、解像度ではなく荒々しい映像がHDRでどのように表現されるかがUHD BDの本懐となろう。
○再生環境(詳細はコチラ)
・ソース
OPPO BDP-103
・映像
Victor DLA-X30
KIKUCHI SE-100HDC
・音響(センターレス6.1ch)
Pioneer SC-LX85
Nmode X-PM7
Nmode X-PW1 ×3(サラウンドにモノラル×2、サラウンドバックにステレオ×1)
Dynaudio Sapphire
Dynaudio Audience122
Dynaudio Audience52
ECLIPSE TD316SWMK2
【BDレビュー】総まとめ
【BDレビュー】第320回『白鯨との闘い』 【Dolby Atmos】
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