画質:8 音質:10


映像はAVCでビットレートは高めに推移。
音声はドルビーTRUEHDの16bit。

画質について。
ギャガ発売のソフトにしてはだらしねえな、というのが正直な感想。近作としての水準はクリアしているものの、超高画質ソフトが次々に出てくる現状では大して冴えない。
アップのシーンなどはなかなかの精細感を見せるが、少し引いた画面になるとすぐに甘くなる傾向にあり、画調自体もいまいち統一感に欠ける。夜の場面は粒状感が一気に増すものの、敢えて薄汚さを狙ったものなので(映画館上映時も同様)特に問題は無い。
全体的につめの甘い画質ながら、この映画の性格を考えるとそれほど高画質が効果を発揮する映画でもなし、こんなもんで良かったのかも。血肉が四散する様子を仔細に観察できるレベルの画質は十分にキープしてるし。

音質について。(追記)
予想通り、期待通り、究極の素晴らしさ。
クライマックスで繰り広げられる大殺戮ショーは、今まで見てきた全ての映画の中でもトップクラスに位置する凄まじい音響シーン。音質それ自体もさることながら、実に凝ったサウンドデザインがまた素晴らしい。最後のドンパチのためだけに買う価値あり。銃が違えば銃声も違う、という当たり前のことをきちんと音響として認識できるのはシューテム・アップと同様。ドンパチ映画としては過去最高に硬質かつ鋭利な音響で大満足。もっともっと大音量で楽しみたいところ。
意外だったのは、戦闘以外の場面の音響が実に静かだったこと。日常的な環境音や会話の音量レベルはかなり下げられ、その分強靭な銃声や爆音の威力が際立つ結果となっている。

改めて見直してみたところ、初見では銃撃戦の映像の迫力に圧倒されていまいち聞こえてこなかった、ある恐るべき事実が明らかになった。
「銃声よりも肉体が裂けて砕ける音に存在感がある」
グジュッバリバリメキメキグシャッ、重機関砲が吐き出す弾丸を食らって耐えられるほど人間の肉体は頑丈ではなく、簡単に裂けて砕けて圧し折れる。50口径なんていう暴力的な大口径での狙撃でいとも簡単に頭蓋が弾け飛ぶ。
なんとまぁ、銃声のみならず、人体が破壊される音それ自体がサラウンドになっているかつてないサウンド。
評点15をつけていたが、北米版の出来があまりにもファッキンオーサムなのでこちらは10に修正。
北米版を見るべし。



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