音楽を聴く際にいちいちPCと向き合いたくない。
 要は、オーディオ部屋で椅子に座った瞬間、PCの存在を意識したくないのである。
 CDプレーヤーはリモコンが使えたんだぞ。
 PCオーディオだかネットワークオーディオだか知らないが、なんとかならないものか。

 なんとでもなる。


 PCオーディオはもっと自由になれる。


 というわけで、『Remote』を紹介する。

 Remoteはその名の通り、iTunesをリモートコントロールするアプリである。
 Remoteは無料で、設定もほとんど必要ない。
 Remoteを使うことで、iPhoneまたはiPadはiTunesの完璧なリモコンとなる。
 音楽再生ソフトとして巨大な存在感を有するiTunesがリモートコントロールできるようになるなら、これほど喜ばしいことはない。これをネットワークオーディオと呼ばずして何と呼ぼうか。
 ん? iTunesの音質? そんなもん知らん。


 Remoteの使い方は死ぬほど簡単である。

 見慣れたiTunesの画面。
remote(itunes)03

 まずはiTunesのメニュー→ライブラリから「ホームシェアリングを入にする」。
remote(itunes)05

 IDとパスワードを入力する。
remote(itunes)01

 これだけで準備は完了。
remote(itunes)02

 iPadのRemoteを起動する。
 PCで起動中のiTunesが表示される。
remote(ipad)01

 そしてこの通り。
remote(ipad)02

 再生に特化しているが、基本的にiPad版のRemoteはPCのiTunesの完全なクローンである。
 パッと見ではどっちがどっちかわからない。微妙な差はあるけどね。
remote(itunes)04
remote(ipad)03

 Remoteの操作は完全にiTunesそのもの。
 そしてiTunesから再生しても、Remoteから再生しても、両者で情報は完全に同期される。当然と言えば当然だが。
remote(itunes)06
remote(ipad)04

 さすがに純正組み合わせだけあって、操作に対するレスポンスは非常に優秀。その辺に転がっている、“いわゆるネットワークオーディオプレーヤーのコントロールアプリ”を投げ捨てたくなる素晴らしさ。
 ただ、iTunesの操作性が全面的に優れているかと言われれば、私は必ずしもそうは思わない。iTunesより優れた操作性を実現しているコントロールアプリは幾つもある。ま、それはそれ。

 iPad版Remoteのプレイリストはこんな感じ。
remote(ipad)07

 そして再生中の音源のアルバムアートの拡大も可能……なのだが、ご覧の有様である。おかげでApp StoreでのRemoteの評価はガタガタ。未だに放置しているAppleだらしねぇな?
remote(ipad)05

 一応この画面でもプレイリストを表示できる。
remote(ipad)06

 申し訳程度にiPhone版の画面も設定を含めて一通り紹介する。
remote(iphone)01
remote(iphone)02
remote(iphone)03
remote(iphone)04
remote(iphone)05
remote(iphone)06
remote(iphone)07


 1分もあればRemoteは試せる。
 適当なPCをオーディオラックに置いて、アンプに繋いで、iTunesを起動して、椅子に座って、Remoteを起動して、音楽を再生して、聴く。
 これこそ『ネットワークオーディオ』である。

 なお、RemoteはあくまでiTunesの音楽再生のコントロールを担っているだけである。
 つまり、AmarraやらAudirvana Plusやら、iTunesの再生エンジンを乗っ取って高音質に仕立て上げる系のソフトを併用すれば……

 繰り返す。
 これこそ『ネットワークオーディオ』である。



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