画質:7 音質:10


映像はAVC、音声はDTS-HDMAの24bit

画質について。
画作りにおいて映画的な作為を極力排した、ドキュメンタリータッチというよりは高画質であることを端から拒否しているような映像。
昨今のデジタル撮影の映画として情報量はきっちり確保されているが、間違いなく意図的に付与されているであろう過剰なまでの粒状感……通り越してノイズや、夜間撮影部分はこれまた意図的であろうノイズと汚れで大荒れの様相。
また全編通じて微妙にピンボケ気味なのがも気になるし、要所要所で白飛びも目に付く。
映像の品位はさておき画質的には大して褒めるようなところはない。結局は「最初からこのように意図された映像の、そのまんまのソフト化」ということだろう。
見どころ:
みんな~の場面、衝撃波でカメラがイかれて色素ズレを起こしているという表現
人間爆弾

音質について。
アカデミー音響編集賞に加えてこの賞でも音質賞を獲得しているので、さぞかしファッキンオーサムな音が聴けるだろうと期待していたが、技巧は判るもののそこまで感じ入るようなものではなかった。冒頭のみんな~の場面でも、そこまで印象に残ったかと言われればそうでもない。もっと低音を出せるスピーカーを使うと化けるのかもしれない。サブウーファーも使ってないから仕方ないね。
そもそも爆発物処理班の映画ながら、あまり爆発しない。爆発させないための爆発処理班と言われれば確かにそうなのだが、少々拍子抜けしてしまった。
あまり爆発しないのと、爆発しても意外と迫力が無いのとで、音響のメインはむしろ銃声。ダイナミックレンジ極大のままでライフルを一斉射撃するときなど、全チャンネルをフルに活用した滅多に味わえないレベルの音が聴ける。が、すぐに止んでしまって物足りない。
雑踏の表現はなるほど素晴らしく、不安感と緊張感の醸成に多大な貢献をしている。
総じて素晴らしい音響。ただしテンションは低い。
聴きどころ:
高所にいるテロリストを撃つ場面
バレットとブローニングを使った豪華な狙撃戦(映画全体でこの場面だけ浮いている気もする)



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