画質:12 音質:8
映像はVC-1でビットレートは頭打ち気味。
音声はドルデジのみ。
画質について。
端的に言って、一番分かりやすい部類の超高画質。
蜘蛛男3的な色彩の濃さ・鮮やかさと、バイオ3的な超解像感志向のカリカリな画作りが同居する、一目で「すげー!」と唸れるタイプの画。
いつもいつもいつもいつもワーナーのソフトに纏わり付いてきた不愉快極まりない暗部のノイズも気にならないレベルだし(ほんの少しあるにはある)、いつも沈みきらずに苛々するところの黒もきちんと最低レベルまで沈んでいる。全編にわたって強烈な光と闇が一画面に並存するハイコントラストな映画の良さをきちんと出せている。
このソフト自体は今年の6月に発売なことを考えると、後に出るシューテム・アップの画質の原型が見て取れる。シューテムアップはビットレートの頭打ちもなく、使いたいときに伸び伸びと容量を使える分画質的には上になる。このソフトなんかはほとんど10台でこんだけの画質を実現してたりして、ビットレートの平均値と画質の関係は複雑怪奇で何とも言えん。
とりあえず、今後出てくるであろうトランスフォーマーの画質にも大いに期待が持てる仕上がり。
音質について。
ドルデジのみを収録という今時神懸り的に珍しい仕様ながら、音質自体は決して悪くない。
もっとも、サウンドデザインそのものが非常に緻密で、相当な情報量を持っているということに寄りかかっているだけとも言える。ここ一番での強大な威力や鋭さは残念ながら得られておらず、その辺はやはりドルデジの限界ということか。
恐らく、映像音声共に“本気ではない”仕様で出せる最高の画質音質であるように思う。
これより上に行くには、映像はハイビットレート化(ピーク時にきちんとレートを上げる)、音声はロスレスでの収録が必須かと。
BDレビュー総まとめ
【BDレビュー】 第99回『アイランド』
スポンサーリンク